【12/25最新分析】イーサリアム弱気続く|年末価格シナリオ予想

イーサリアム(ETH) 価格分析
暗号資産アナリスト
監修
最終更新日: 
免責事項:本記事の価格予測は、入手可能なデータやトレンドに基づいたCrypto News Japan独自の相場分析を示したものであり、投資アドバイスを構成するものではありません。暗号資産は変動が激しく、将来価格の確実な保証はできません。資金の一部または全額を失う可能性があることを理解した上で、必ずご自身の調査およびリスク許容度に基づいて投資判断を行ってください。

イーサリアム(ETH)の価格は25日、2日連続で下落し、市場全体に広がるセンチメントの悪化を映し出した。

年初来高値の4960ドルから大幅に値を下げ、取引時間中には一時2900ドルまで下落。弱気相場入りがより鮮明となっている。

この下落は、暗号資産(仮想通貨)市場全体のパフォーマンス低迷と歩調を合わせた動きであり、投資家の慎重姿勢が強まっていることを示唆している。

ヘイズ氏によるイーサリアム売り圧力

足元の軟調な地合いを決定づけた主因として、BitMex創業者アーサー・ヘイズ氏による継続的な売り浴びせが挙げられる。

Arkhamのオンチェーンデータによれば、ヘイズ氏は本日、約200万ドル相当にあたる682ETHを移動させた。

同氏は今月に入り、すでに500万ドル以上のETHを売却しており、この一連の動きが市場心理を著しく冷え込ませている。

特筆すべきは、彼の売却資金の一部がPendle、Ethena、Ether Fiといった他DeFi銘柄への再配分に向けられている点だ。

これは単なる撤退ではなく、ポートフォリオのリバランスとも取れるが、同氏は依然として2200万ドル以上のETHを保有している。

この潜在的な売り圧力が解消されない限り、上値の重い展開は続き、イーサリアムの今後の動向には厳重な警戒が必要だ。

スマートマネーの記録的なイーサリアム蓄積

悲観的な売りが目立つ一方で、水面下ではスマートマネーによる猛烈な押し目買いが進行しており、市場は決して悲観一色ではない。

ある特定の大口投資家(クジラ)は本日、1億3649万ドル相当のトークンを購入。これにより、11月4日以降の同氏による累積購入額は16億7000万ドルという巨額に達した。

さらに、トム・リー氏率いるBitMineの動向も強気だ。

同社は過去30日間で時価総額の3.6%に相当する43万6361トークンを購入しており、ETH供給量の5%保有を目指して動いているとされる。

その主眼は、年間数億ドル規模のステーキング報酬獲得にある。

リー氏は、DeFi、RWA、ステーブルコイン市場におけるイーサリアムの圧倒的なシェアを指摘し、業界最大のチェーンとしての地位は揺るがないと評価する。

現状、2900ドル近辺での攻防は、これら著名人の短期的な売りと機関投資家級の中長期的な買いが真っ向から衝突する分水嶺と言えるだろう。

【12月25日最新】イーサリアム(ETH)の年末価格見通し

以下では、足元のチャート動向を踏まえながら、イーサリアムの今後の価格動向や年末にかけて想定される相場シナリオを整理する。

週足分析:100週線が鉄壁のレジスタンスに変化

ETH週足チャート

出典:TradingView ETH/USD 週足(2022年~現在まで)

週足チャートを俯瞰すると、2023年11月のゴールデンクロスを起点とした長期上昇トレンドは、現在重大な岐路に立たされている。

特筆すべきは、2025年10月の急落以降、かつての強力なサポート帯であった100週移動平均線が、今や厚い上値抵抗帯(レジスタンス)へと変化した点だ。

直近1ヶ月はこのラインに頭を完全に抑えられており、特に12月8日の週に見られた長い上ヒゲを伴うローソク足は、高値圏での根強い売り圧力を物語っている。

RSI(相対力指数)も41近辺を推移しており、売られ過ぎ水準には至っていないため、テクニカル的な自律反発を促す材料に乏しいのが現状だ。

日足分析:戻り売り優勢、2800ドルの攻防が分水嶺

ETH週足チャート

出典:TradingView ETH/USD 日足(2025年5月~現在まで)

視点を日足に移すと、8月下旬の4960ドル台をピークに、相場の潮目は完全に変わった。

10月下旬に発生した20日移動平均線と100日移動平均線によるデッドクロスが決定打となり、投資家心理は急速に冷却化している。

高値と安値を段階的に切り下げる典型的な下降トレンドが継続中だ。

12月に入り、短期的なトレンド指標である20日線を一時的に上抜ける場面も見られたが、これを維持できずに再び潜り込んだ事実は重い。

これは買い圧力の弱さと、戻り待ちの売りの厚さを示唆している。

年末年始に向けた最大の焦点は、心理的節目である3000ドルの明確な奪還にある。この水準を超えない限り、本格的なトレンド転換は望めない。

一方で、下値の防衛ラインとして機能している2800ドルを割り込むような展開になれば、市場はパニック売りを誘発し、直近安値である2600ドル台への二番底模索リスクが現実味を帯びるだろう。

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