12月16日の仮想通貨ニュース|BTC、ETH、XRPなど急落で900億円超の強制清算

暗号資産(仮想通貨)市場は16日、価格の急落により、大規模な強制清算に見舞われた。この日だけで、約6億ドル(約930億円)相当のポジションが解消された。
特に、買い注文であるロングポジションが全体の9割近くを占めている。バイナンスなどの主要取引所では、それぞれ1億6000万ドル以上の清算が記録された。
この大規模清算は、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ソラナ(SOL)などが大幅に下落したことが影響している。
ビットコインは一時8万6000ドル付近まで値を下げた。イーサリアムも5%超の下落となり、2900ドル近辺で取引されている。
9割が買いポジション
今回の急落および清算の背景には、アジア時間の市場流動性の低下とマクロ経済の不確実性が重なったことがある。
市場では連邦準備制度理事会(FRB)による利下げへの期待から、楽観的な買いポジションが積み上がっていた。
しかし、週末の取引高の低迷などが引き金となり、これらが一気に巻き戻される形となった。
アナリストは、以前の売り局面と同様のパターンが繰り返されたと指摘している。抵抗線に向かって買いポジションが過剰に構築された後、資金調達率の変化が強制的な売りを誘発した。
これにより、わずか数時間で主要資産の価格が押し下げられる結果となった。
清算イベントの後、ビットコインとイーサリアムの未決済建玉はさらに減少した。
一方で、XRPは対照的な動きを見せている。
他の主要通貨の現物ETFから資金が流出する一方、米国のXRP現物ETFには資金流入が続いている。11月のデビュー以来、累積の純流入額は約10億ドルに達した。
市場の過熱感は冷やされたものの、リスク許容度は依然として脆弱なままである。流動性が回復する米国時間の取引が始まるまでは、価格変動が激しい状態が続くと予想される。