米財務省、北朝鮮の仮想通貨資金洗浄で8個人2団体に制裁

仮想通貨規制
Sui DeFi Researcher / Scallop Ambassador
監修
最終更新日: 

米財務省は4日、北朝鮮の核・ミサイル開発の資金源となる不正な資金洗浄に関与したとして、8人の個人と2つの団体に制裁を科した。

同省の外国資産管理局は、サイバー犯罪や遠隔IT労働者の不正行為を通じて得られた資金の洗浄を対象に措置を実施したと説明している。

ジョン・K・ハーリー財務次官は「北朝鮮の国家支援ハッカーが政権の核兵器計画に資金を供給するために資金を盗み、洗浄している」と指摘した。

財務省の報告では、北朝鮮は過去3年間で巧妙なサイバー攻撃を通じ30億ドル以上の暗号資産(仮想通貨)を盗んだとされる。

調査会社TRMラボは、2025年だけで被害額が27億ドルに上ると報告している。

手口の巧妙化と国際的な包囲網

OFACは、北朝鮮のサイバー作戦が高度なマルウェアやフィッシング、AIを活用したツールを使って仮想通貨関連企業を標的にしていると指摘した。

洗浄された資金はOTCブローカーや外国為替ディーラーなど複数の業者を経由して法定通貨に交換し、北朝鮮の口座へ戻される仕組みだったと報告されている。

財務省は、制裁対象となった団体が中国やロシアの仲介者を利用し、兵器計画への資金提供を目的とした仮想通貨の流れを偽装していたと特に指摘した。

このような国家ぐるみの活動は、一般的な仮想通貨詐欺とは規模も目的も異なるが、仮想通貨市場全体の信頼性を損なう要因となっている。

身元偽装と遠隔労働者の悪用

同省は2022年に、身元を偽って遠隔IT労働者として金融ネットワークへアクセスする北朝鮮の雇用慣行に対し米企業へ警告を出していた。

これらの労働者は国連決議に違反し、年間数百万ドルを移動させるなどして、平壌の核・ミサイル計画の資金調達に寄与しているとされる。

大量破壊兵器への資金供給を断つ狙い

財務省は、制裁対象に含まれる朝鮮万景台コンピュータ技術会社と同社社長が、中国人を銀行代理人として利用し資金の出所を偽装した疑いがあると発表した。

また、北朝鮮の銀行家らも制裁名簿に含まれ、OFAC指定銀行のために約530万ドル相当の仮想通貨を管理していたとされる。

これらの資金の一部は、米国の被害者を標的としたランサムウェア攻撃や、北朝鮮IT労働者の活動による収益の洗浄に関与したことが判明している。

特に、流動性の高いビットコイン(BTC)は、不正な取引で頻繁に利用される傾向がある。

財務省のハーリー次官は「活動家は平壌の兵器開発のための収益を生み、世界の安全保障を脅かしている」と述べ、国際的連携による金融網の解体を表明した。

今回の制裁は、北朝鮮の違法な収益源を断つための包括的な戦略の一環であり、関係各国と連携して資金洗浄ルートの遮断を進める狙いがある。

200万人+

月間読者数

250+

ガイド、レビュー記事

8年

サイト運営年数

約70人

国際的な編集チーム
editors
+ 66人
Cryptonewsでは、投資経験のレベルに関係なく、誰でも暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーン、Web3について理解できるよう、分かりやすい情報提供を心がけています。また、2017年に設立して以来、Cryptonewsは仮想通貨業界の信頼できる多言語ニュースをお届けしています。

注目のICOコイン

先行販売中の注目トークンをチェック ── 今が狙い目の有望銘柄も。

マーケットキャップ

  • 7日
  • 1ヶ月
  • 1年
時価総額
$3,165,490,827,166
1.09
トレンドの仮想通貨

注目記事

スポンサード
WEEXが新規ユーザー向けキャンペーン開始|最大8900ドル報酬
2025-12-29 13:45:00
テクノロジーニュース
デジタル証券、総額3億円を資金調達|日本郵政・ホリプロなど
Daisuke F.
Daisuke F.
2025-12-29 13:04:07
Crypto News in numbers
editors
筆者リスト + 66人
200万人+
月間読者数
250+
ガイド、レビュー記事
8年
サイト運営年数
約70人
国際的な編集チーム