米予測市場Kalshi、ソラナ上でサービス開始|Polymarketに対抗

米予測市場プラットフォームのKalshiは1日、ソラナ(SOL)ブロックチェーン上で予測市場のトークン化を開始した。
Solana上でのトークン化とDeFi統合
Kalshiは、CFTCの認可を受けた予測市場プラットフォームであり、今回の統合によりソラナブロックチェーン上でイベント契約の取引が可能になった。
政治的な結果からマクロ経済データまで、既存の予測市場契約をトークン化することで、ユーザーはソラナのネットワークを通じて各資産を取引できる。
これにより、従来の金融システムとブロックチェーン技術の融合が進むことになる。
この統合で、分散型金融(DeFi)プロトコルのDFlowとJupiterを活用し、Kalshiのオフチェーン注文ブックとソラナのオンチェーン流動性を接続している。
これにより、規制された市場の信頼性と、仮想通貨特有のインフラを組み合わせたハイブリッドなシステムが構築された。
また、DFlowの予測市場APIを通じて、開発者はプログラムから直接Kalshiの市場にアクセスし、深い流動性を利用できるようになる。
さらに、ユーザーはソラナウォレットから直接Kalshiのアカウントに資金を入金できるようになった。
同プラットフォームが仮想通貨ソラナの入金を受け入れるのは今回が初めてであり、仮想通貨ネイティブなトレーダーの取り込みを狙う。
これにより、ユーザーはよりスムーズに予測市場へ参加できるようになるだろう。
予測市場の拡大と競争環境
今回の動きは、分散型予測市場であるPolymarketとの競争を激化させるものだ。
Polymarketは最近、2022年の規制による取り締まりを経て、米国ユーザーのプラットフォーム復帰を許可するCFTCの命令を確保したと報じられている。
Kalshiは規制準拠を維持しつつ、分散型ガバナンスを重視するPolymarketに対抗するため、オンチェーン機能の強化に踏み切った形だ。
予測市場セクターは急速に成長しており、2025年の取引量は280億ドル、2035年には955億ドルに達すると予測されている。
Kalshiは現在、3500以上の市場を運営し、評価額は110億ドルに上る。
セコイア・キャピタルやアンドリーセン・ホロウィッツといった著名ベンチャーキャピタルからの資金調達も受けており、市場シェアの拡大を目指している。
また開発者が同社の市場を取引端末や分析ツール、AIアプリケーションに統合することを奨励する為、200万ドルの助成金プログラムを発表した。
ネバダ州での法的リスクなどの課題も残るが、ソラナの高性能なインフラを基盤に、従来の金融とデジタル資産の架け橋としての地位を確立しようとしている。