ゆうちょ銀行、トークン化預金「DCJPY」の実証実験を開始

DeFi
Sui DeFi Researcher / Scallop Ambassador
監修
最終更新日: 

ディーカレットDCPは26日、シノケングループおよびゆうちょ銀行と、銀行預金をデジタル化した「トークン化預金」の活用に向けた基本合意書を締結した。

不動産業界初のトークン化預金活用

今回の合意により、3社はゆうちょ銀行が発行するトークン化預金「DCJPY」を活用した実証実験(PoC)を開始する。

これは日本の不動産業界において、トークン化預金が実際に活用される初の事例となる。

実験では、シノケングループが持つ賃貸管理システムをユースケースとし、毎月の家賃支払いをDCJPYの即時決済機能を用いて自動・効率化することを目指す。

DCJPYは、銀行預金をブロックチェーン技術でデジタル化したものであり、民間銀行が発行主体となるデジタル通貨だ。

機能面ではステーブルコインと共通する特徴を持つが、預金保険の対象となる点が大きな違いである。

既存の金融システムとの親和性が高く、企業間の大口決済から個人間の送金まで幅広い用途が想定されている。

今回の取り組みは、これまで固定的な銀行振込などが主流だった家賃決済の領域に、プログラム可能な「プログラマブルマネー」の利便性を持ち込むものだ。

実証実験を通じて、3社は決済プロセスの効率化だけでなく、利用者にとっての具体的なメリットを検証していく。

シノケングループにとっては、家賃回収業務の負担軽減や、入居者サービスの向上が期待できる。

また、ゆうちょ銀行にとっては、同行が提供するトークン化預金インフラの実用性を証明する重要な機会となるだろう。

支払日の柔軟な調整とポイント連携

発表によると、このシステムでは入居者が自身の資金状況に合わせて、家賃やガス・電気代などの支払日を一定の範囲内で調整可能にすることを目指している。

従来、家賃の引き落とし日は特定の日付に固定されていることが多く、給料日との兼ね合いで不便を感じる入居者も少なくなかった。

デジタル通貨による柔軟な決済が可能になれば、個々のライフスタイルに合わせた支払いが実現する。

さらに、シノケングループは独自のポイントサービス「シノケンコイン」と、この決済システムを連携させる計画も明らかにしている。

賃貸契約の期間や支払い履歴、あるいは入居者の紹介などに応じてポイントが付与される仕組みを検討中だ。

貯まったポイントは、将来の住まい探しやシノケンのエコシステム内でのサービス利用に充当できる予定となっている。

その為、単なる決済手段のデジタル化に留まず、ポイントプログラムと連動させることで、顧客エンゲージメントを高める「循環型」の価値提供が可能になる。

トークン化預金の導入は、支払いの利便性を向上させるだけでなく、企業と顧客の関係性を強化するツールとしても機能する可能性がある。

デジタル通貨DCJPYの拡大戦略

今回の実証実験は12月までに完了する予定で、その結果を踏まえて2026年以降の本格的な実用化を目指す。

ディーカレットDCPは、2020年に設立されたデジタル通貨フォーラムの事務局を務めており、日本の金融インフラにおけるデジタル通貨の普及を牽引してきた。

同社にとって、今回のプロジェクトは不動産決済分野への初参入となる。

ディーカレットDCPは、DCJPYのエコシステム拡大を積極的に進めている。

9月には、SBI新生銀行やシンガポールの決済プラットフォーム「Partior」と提携し、トークン化預金を用いた外貨取引の検討を開始したばかりだ。

こうした銀行主導の動きは、民間企業による日本円ステーブルコインの普及とは異なるアプローチで、デジタル決済の選択肢を広げている。

今回の不動産分野での取り組みは、クロスボーダー決済だけでなく、国内の生活に密着したリテール分野でもDCJPYの有用性を示すものとなる。

ゆうちょ銀行という巨大な顧客基盤を持つ金融機関が参画することで、トークン化預金の社会적信頼性はさらに高まるだろう。

家賃や光熱費といった日常的な支払いにデジタル通貨が導入されれば、日本のキャッシュレス化や金融DXは新たな段階に入ることになる。

価格変動が激しい仮想通貨とは一線を画し、安定した決済手段として定着できるかが鍵となる。

今回のPoCの成功は、1.8兆ドル規模と言われる日本の不動産市場におけるデジタル資産活用の起爆剤となるかもしれない。

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