ライトコインとヘデラの現物ETF、28日にナスダック上場へ

カナリー・ファンズは、同社のライトコイン(LTC)とヘデラ(HBAR)の現物ETFが28日にナスダックで取引を開始すると明らかにした。
スティーブン・マクラーグCEOは、「ETHのETFに続き、LTCとHBARが次のトークンETFになる。我々は28日、ローンチする準備ができている」と述べた。
ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の現物ETFに続き、米国市場で初めてアルトコインをベースとしたETFが取引段階に達することを意味する。
米国初のアルトコインETF登場、ソラナも続く
この動きと並行して、ニューヨーク証券取引所はビットワイズの現物ソラナ(SOL)ETFとグレイスケールのGSOL転換に関する8-A申請を承認した。
ビットワイズETFは28日、グレイスケールGSOLは29日にローンチ予定だ。
8-A申請はETF上場の最終ステップで、1934年証券取引法に基づきファンド株式を登録し、公に取引されることを可能にする。
カナリー・キャピタルは7日、ティッカー「LTCC」「HBR」としてS-1修正書類を提出しており、今回の上場に向けた規制基盤を整備していた。
政府機関閉鎖下の異例の承認プロセス
これらETFの承認とローンチは、SECの業務を制限している米国政府機関閉鎖中に進められた。
S-1登録書類には特別条項が追加されており、申請から20日後に自動発効する仕組みが適用したことで、SECの明確な承認を必要とせずにプロセスが完了した。
ブルームバーグのETFアナリスト、ジェームズ・セイファート氏とFOXニュースのレポーター、エレノア・テレット氏は以下のように述べる。
この自動発効条項は従来の19b-4申請を不要にし、S-1登録のみでETF上場を可能にした点で、仮想通貨ETFの承認手続きに大きな転換点をもたらした。
ETF承認ラッシュが市場を後押し
SECは2025年8月、政府閉鎖中の審査・承認を行わない方針を発表していたが、自動発効制度によってアルトコインETFが実現。
政治環境の変化も影響しており、トランプ大統領2期目以降は仮想通貨規制が以前よりも緩和される傾向がみられる。
ブルームバーグ・インテリジェンスは、追加アルトコインETF承認の確率をライトコインで90%、ソラナで70%、リップル(XRP)で65%と予測している。
アナリストらは、これらのETFがビットコイン・イーサリアムETF同様、市場流動性の拡大や価格安定に寄与すると見込んでいる。
ナスダックによるETF上場推進は、仮想通貨が規制された金融市場内で制度的に受け入れられつつあることを象徴する出来事といえる。