米政府、シルクロード押収の1万BTCをコインベースに送金

ビットコイン(BTC) 仮想通貨
暗号資産ジャーナリスト
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米国政府は15日、ダークウェブマーケットプレイス「シルクロード」から押収したビットコイン(BTC)のうち1万BTCを暗号資産取引所コインベースに送金した。この動きは暗号資産(仮想通貨)市場に大きな波紋を広げている。

巨額BTCの移動、その背景と影響

FBIは2013年、違法取引の温床となっていたシルクロードを摘発し、14万4000BTCを押収した。当時の価値は約3400万ドルだったが、現在は約6億ドル(約884億円)にまで膨らんでいる。

政府の意図は不透明、市場は警戒姿勢

米国政府は押収したビットコインを徐々にオークションで売却してきたが、今回の送金の意図は明らかになっていない。コインベースへの送金が即座に売却を意味するわけではないが、投資家の間では警戒感が広がっている。

米政府のBTC送金取引履歴のスクリーンショット

仮想通貨市場への潜在的影響

今回の送金額は大きいものの、米国政府が保有する総BTCの一部に過ぎない。Arkham Intelligenceのデータによると、米国政府は20万3000BTC(約120億ドル、約1兆7671億円相当)を保有しており、地政学的に最大のビットコインホルダーとされる。

しかし、投資家の間では不安が広がっている。7月には、独政府の大規模売却やマウントゴックスの返済により、ビットコインの価格が急落した経緯がある。今回の動きが市場にどのような影響を与えるか、注目が集まっている。

政治動向と仮想通貨の未来

大統領選挙に向けて、候補者たちの仮想通貨政策にも関心が高まっている。ドナルド・トランプ候補は、政府保有のビットコインを売却しないことや、戦略的BTC準備金の創設を公約に掲げている

一方、カマラ・ハリス候補の仮想通貨政策はまだ明確になっていない。副大統領候補にティム・ウォルツ氏を指名したことから、厳格な規制も予想されている

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