米Steak ‘n Shake、従業員にビットコインボーナス支給へ

米ファストフードチェーンのSteak ‘n Shakeは20日、直営店の従業員を対象とした新たなビットコイン(BTC)ボーナスプログラムを公表した。
従業員の定着率向上を目指す新制度
同社は3月1日より、直営店で働く時給制の従業員に対し、暗号資産(仮想通貨)であるビットコイン(BTC)を労働時間に応じて付与する制度を開始する。
従業員は労働1時間あたり0.21ドル相当のビットコインを追加報酬として受け取る仕組みだ。
このビットコイン報酬は基本給とは別枠で計算され、給与支払い期間ごとに換算される。
ただし、付与されたビットコインを実際に受け取るには、2年間の勤務継続が必要となる。
このベスティング期間中に退職した場合、蓄積されたビットコインの受給権は失われる。
同社は、この制度が短期的な賃金引き上げではなく、長期雇用を促進する仕組みであると説明している。
また、仮想通貨長期保有を自然に促す効果も期待されている。
フルタイムで週40時間勤務した場合、1週間で約8.40ドル、年間では約437ドル相当のビットコインが蓄積される計算だ。
現在価格ベースでは、2年間で約873ドル相当となる。
本プログラムの運営は、ビットコイン報酬アプリを提供するFoldとの提携を通じて行われる。
デジタル資産の管理と配布を同アプリが担うことで、制度の円滑な運用を図る。
ビットコイン戦略の拡大と実績
Steak ‘n Shakeは、これまでもビットコインの実用化に積極的に取り組んできた。
2025年5月には、全米の店舗でライトニングネットワークを活用したビットコイン決済を導入している。
同社によると、この決済導入後、既存店売上は約15%増加し、取引コストは約50%削減されたという。
さらに同社は、財務戦略の一環としてビットコインを保有している。
1月には、約1000万ドル相当のビットコインを追加取得し、戦略的ビットコイン準備金(SBR)として管理している。
ビットコイン決済による売上も、この準備金に組み入れられている。
今回設定された時給0.21ドルという金額は、ビットコインの発行上限である2100万枚にちなんだ象徴的な数値だ。
Steak ‘n Shakeのダン・エドワーズ最高執行責任者(COO)は、ビットコイン決済がクレジットカードよりも高速かつ低コストである点を評価している。
同社の親会社であるBiglari Holdings(ビグラリ・ホールディングス)の株価も、この発表を受けて上昇した。
市場では、企業財務だけでなく人事制度にもビットコインを組み込む先進的な事例として注目が集まっている。
将来的なビットコイン価格の上昇が、従業員の実質報酬を押し上げる可能性も指摘されている。