ロビンフッドが仮想通貨3銘柄を上場|ASTER、XPL、VIRTUAL

米証券取引アプリのロビンフッドは16日、ASTER(ASTER)、Plasma(XPL)、Virtuals Protocol(VIRTUAL)の3つの暗号資産(仮想通貨)を新たに上場した。
今回の銘柄追加は、個人向け仮想通貨市場での競争力を高めるため、デジタル資産の提供を多様化する同社の戦略の一環だ。
上場銘柄の概要
ASTERは、バイナンスが出資する分散型取引所(DEX)関連のトークンで、高レバレッジの無期限先物取引とクロスチェーン流動性の最適化に特化している。
Plasmaはテザー社が開発し、ステーブルコイン決済のために設計されたビットコイン基盤のレイヤー1ブロックチェーンだ。
Virtuals ProtocolのVIRTUALトークンは、トークン化された経済機能を通じてAIエージェントを稼働させるもので、AI領域への応用が期待されている。
今回の上場は、2024年10月のソラナ(SOL)やXRP追加に続く動きであり、ロビンフッドの仮想通貨事業拡大の流れを加速させる。
上場の背景にある市場の動き
この決定には複数の市場要因が影響している。
まず、2025年9月のローンチから30日以内に時価総額が39億ドルに急騰したASTERへの個人投資家の需要拡大がある。
また、コインベースが10月15日にBNBをロードマップに追加したことは、バイナンスエコシステム資産の統合を進める業界全体の流れを象徴している。
さらに、コインベースやクラーケンといった競合との競争激化も背景にある。
市場全体が弱気局面にある一方で、ボラティリティの高い資産への個人需要が増加していることもロビンフッドの判断を後押しした。
市場の反応とロビンフッドの今後
上場直後、関連トークンの価格は上昇。
取引プラットフォームによると、16日時点でPlasmaは1トークンあたり0.4563ドルで取引され、1ドルからの少額投資も可能だ。
一方、ロビンフッドの株価(HOOD)はセクター全体の弱さを受けて16日に2%下落。
しかし、同日にハーバー・インベストメンツが2万1548株を取得したことで、機関投資家の信頼感も確認された。
今回のVIRTUAL上場は、ロビンフッドがAI統合資産へ戦略的に軸足を移していることを示すものだ。
これは2025年仮想通貨ロードマップで掲げられている「トークン化されたエージェント経済機能」の推進と一致している。
ロビンフッドは今後も多様な仮想通貨を追加し、競争が激化するリテール市場での存在感を高めていくとみられる。