【11/28最新BTC価格動向】9.18万ドルまで回復、今後の見通しは?

ビットコイン(BTC) 価格分析
暗号資産アナリスト
監修
最終更新日: 
免責事項:本記事の価格予測は、入手可能なデータやトレンドに基づいたCrypto News Japan独自の相場分析を示したものであり、投資アドバイスを構成するものではありません。暗号資産は変動が激しく、将来価格の確実な保証はできません。資金の一部または全額を失う可能性があることを理解した上で、必ずご自身の調査およびリスク許容度に基づいて投資判断を行ってください。

ビットコイン(BTC)の価格は28日、前日の安値から5.9%反発し、一時9万1810ドルを回復した。

取引量は前日比14%増の757億ドルに拡大し、市場全体で流動性が急速に戻りつつあることを示している。

今回の強い上昇の背景には、米連邦準備制度理事会(FRB)が12月に利下げを実施する確率が85%へ急上昇したことがある。

1週間前の44%から大きく跳ね上がったこの期待感が、リスク資産への資金流入を後押しし、暗号資産(仮想通貨)市場にも追い風となった。

FRB利下げ期待がビットコイン反発を牽引

FRBの金融政策は、仮想通貨市場のボラティリティを左右する最重要要因として位置づけられている。

12月の利下げ期待が85%まで高まる中、市場はリスク資産への資金流入が強まり、ビットコイン価格は9万ドルの心理的節目を突破した。

利下げが実現すれば低金利環境による流動性が改善し、高リターン資産への需要を刺激するため、ビットコインのようなリスクオン資産は恩恵を受けやすい。

実際、CME FedWatchツールのデータでも、市場コンセンサスは0.25ポイントの利下げを織り込みつつある。

一方、イーロン・マスク氏が率いるSpaceX関連の仮想通貨ウォレットから1163 BTC(約1億500万ドル)が新たなアドレスへ移動したことが確認され、市場参加者の関心を集めた。

この移動の目的は不透明で、保管変更なのか、あるいは売却準備なのか判断がつかず、市場心理に微妙な緊張感をもたらしている。

SpaceXのような大口機関投資家の動きは流動性増加のサインとなる可能性がある一方で、売り圧力につながるリスクも孕む。

総じて、今回のビットコインの反発はFRBの政策期待に大きく依存している。

機関投資家の参入拡大や規制明確化といった追い風に加え、11月の季節的強気アノマリー(平均40%超の上昇)が作用する可能性は高い。

ただし、地政学リスクや大型クジラによるポジション調整がボラティリティを増幅させる可能性も残る。

短期反発が成功するかどうかが、年末に向けた持続的な上昇の分岐点となりそうだ。

【11月28日最新】ビットコイン(BTC)価格のテクニカル分析

ここからは、週足・日足の推移と主要テクニカル指標を踏まえ、ビットコインの今後の値動きを分析していく。

週足分析:長期的な強気基調は維持、調整幅が潜在リスクに

BTC週足チャート

出典:TradingView BTC/USD 週足(2021年~現在まで)

週足チャートを見ると、2023年秋に成立した20週移動平均線と200週移動平均線のゴールデンクロスは依然有効で、ビットコインの長期ブル相場は堅実な土台を保っている。

10月の史上最高値12万6000ドルは、このトレンドの延長線上にある結果といえる。

ただ、ピーク後に20週線を割り込んだ点は注意が必要だ。

歴史的にブルマーケットでは、初期の調整局面で長期平均線を試す動きが見られるが、今回の下げの幅とペースは、市場の買い意欲が一時的に弱まっていることを示唆する。

それでも100週移動平均線(約8万3000ドル)が強固なサポートとして機能し、そこで反転した点は安心材料だ。

短期的に再びこのラインまで下押しする可能性はあるが、そこでダブルボトム的な反発が見られれば、長期トレンドの継続が確認され、10万ドル台への回復が現実的になる。

さらに、週足RSIが39前後まで落ち込んだことで、買い戻し余地が残っていることも示されている。

日足分析:短期的には下降トレンド優勢、反転の兆しは限定的

BTC日足チャート

出典:TradingView BTC/USD 日足(2025年4月~現在まで)

日足チャートでは、10月下旬の20日線と100日線のデッドクロス以降、安値・高値が切り下がる下降チャネルが続いている。

11月の9万8000ドル割れでは、流動性の薄いゾーンでストップロスの連鎖が発生し、ビットコイン下落が加速した痕跡も見られる。

その後、20日線への接近はあったものの、上値は抑えられ、売り優勢の状況が続いた。

直近では8万500ドル付近からの反発が出ており、20日線(約9万4000ドル)との距離も縮まっている。

日足ベースでの重要な抵抗線は9万2000ドル前後にあり、これを超えられるかが短期回復のカギとなる。

突破できれば9万4000ドルを経て10万ドル台への道が開ける。一方で、RSIが40前後に回復したものの、戻りの勢いはまだ限定的で、完全な反転とは言い切れない。

ビットコイン要点まとめ

  • 長期視点:ゴールデンクロスが支える強気基調は健在。100週MAでのサポート維持が重要。ダブルボトム形成で10万ドル回復の可能性。
  • 短期視点:下降チャネル内の抵抗線突破(9万2000~9万4000ドル)が回復の分岐点。失敗すれば8万ドル台再テストリスク。
  • 市場心理:RSIの売られ過ぎシグナルが反発を支える一方、調整の深さがボラティリティを高める可能性。
    全体観:マクロ環境次第で上昇トレンド再開の可能性は高く、年末にかけ10万ドル超えも視野に入る。ただし売り圧力再燃には注意。

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