アステリア、ステーブルコインJPYC企業利用支援|30兆円市場へ

ソフトウェア開発会社のアステリアは18日、日本円ステーブルコインJPYCの企業利用を支援する新サービスJPYC Gatewayをローンチした。
アステリアは1998年創業の企業で、ソフトウェアで世界をつなぐをコンセプトに掲げている。
同社の主力製品であるデータ連携ツールのアステリアワープは、これまでに1万社以上の企業に導入されてきた実績を持つ。
企業利用の課題を解決する新サービス
今回の発表は、企業が暗号資産(仮想通貨)やステーブルコインを業務に取り入れる際のハードルを下げることを目的としている。
特に、日本初の資金移動業者が発行する日本円ステーブルコインであるJPYCの実務活用に焦点を当てた取り組みだ。
JPYC Gatewayは、企業がステーブルコインを安全かつ効率的に扱うための包括的なソリューションを提供する。
専用のWebインターフェースに加え、既存の業務システムと連携するための統合機能が用意されている。
Webインターフェースは、従来のオンラインバンキングに近い操作性を重視して設計された。
取引先や承認フローの管理、ウォレットおよびガス代の管理、取引履歴の確認などを一元的に行うことが可能だ。
また、アステリアが強みとするデータ連携技術を活用し、100以上の既存システムとの接続に対応している。
財務会計システムやクラウドサービスと連携することで、送金指示や残高確認の自動化を実現できる点も特徴といえる。
企業がステーブルコインを導入する際には、秘密鍵の管理やガス代処理、会計監査への対応といった課題が存在していた。
JPYC Gatewayは、こうした実務上の課題に対し、企業の運用実態に即した解決策を提示する。
利用料金は取引量に応じた体系が想定されており、詳細は正式サービス開始時に公表される予定だ。
ステーブルコイン普及に向けた背景と展望
アステリアは2017年からブロックチェーン推進協会の代表幹事企業を務め、国内ブロックチェーン業界の発展に関与してきた。
2025年以降は、関連企業との提携や買収を通じてインフラ整備を加速させている。
同年10月にはテックファンドとの業務提携を発表し、監査対応の強化を進めた。
11月にはミクシーを子会社化し、ノーコードアプリ開発ツールを通じた決済機能の提供にも着手している。
市場では、日本円ステーブルコインの流通規模が2030年までに約30兆円に達するとの予測もあり、企業間決済を中心に活用拡大への期待が高まっている。
JPYCの岡部典孝代表取締役は、企業利用の課題を実務レベルで解決する取り組みだと今回のサービスを評価した。
企業は自社の環境に合わせ、よりスムーズに新しい決済手段を導入できるようになるとみられる。
JPYC Gatewayのベータ版は、2026年1月13日から提供開始予定だ。
対応ブロックチェーンはイーサリアム、アバランチ、ポリゴンで、今後は他の主要ステーブルコインへの対応も計画されている。