JPモルガンが仮想通貨取引参入へ|機関投資家需要の高まり受け

ビットコイン(BTC)
暗号資産アナリスト
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米金融大手のJPモルガンは22日、機関投資家向けの暗号資産(仮想通貨)取引サービスの提供に向けた検討を開始した。

機関投資家向けのサービス拡充を模索

同社は現物およびデリバティブ商品の提供を視野に入れており、市場部門が主導して具体的な商品やサービス内容の検討を進めている

現在は内部評価の段階にあり、公式な発表は行われていない。サービス開始時期や、取引対象となる仮想通貨の銘柄についても未定としている。

JPモルガンはこれまで仮想通貨に対して慎重な姿勢を示してきたが、近年はブロックチェーン関連インフラの整備を進めてきた。

機関投資家向けの決済手段として独自のデジタル通貨であるJPM Coinを展開するなど、取り組みを段階的に拡大している。

今回の検討の背景には、規制された環境下で仮想通貨へのアクセスを求める機関投資家の需要拡大がある。

ヘッジファンドや資産運用会社を中心に、市場の成熟や2024年の現物ビットコインETF承認を受け、安全性とコンプライアンスを重視した取引手段への関心が高まっている。

需要増加と競争激化が背景に

今回の検討の背景には、需要の拡大に加え、競争環境の変化がある。

米国をはじめとする主要国で仮想通貨規制の枠組みが明確化しつつあることで、伝統的な金融機関が同分野に参入しやすくなっている。

すでにゴールドマン・サックスなどの競合金融機関は、仮想通貨のカストディ(管理)や取引サービスを提供しており、こうした動きが競争上の圧力となってJPモルガンの検討を後押ししているとみられる。

JPモルガンは、既存の決済インフラや市場部門の強固な基盤を活用できる点を強みとしている。

関係者によると、今回の検討は機密性の高い予備的な段階にとどまっており、最終的な意思決定には至っていない。

リスクへのエクスポージャー管理やカストディソリューションの構築、既存の取引プラットフォームとの統合方法などについて議論が進められているという。

サービスは機関投資家に限定され、個人投資家は対象外となる見通しだ。

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