ノースダコタ州、独自のステーブルコイン発行へ

ノースダコタ州は8日、米ドルに裏付けられたステーブルコイン「ラフライダーコイン」を2026年に発行する計画を明らかにした。
この計画は、全米で唯一の州立銀行であるノースダコタ銀行が主導する。決済技術企業ファイサーブとの提携により実現するもので、同行の106年の歴史における金融革新の新たな一歩となる。
ラフライダーコインは、ファイサーブが2025年6月に発表したデジタル資産プラットフォーム上で運営される。
2026年にはノースダコタ州内の銀行や信用組合で利用可能になる見込みだ。 コインの名称は、セオドア・ルーズベルト元大統領の義勇騎兵隊「ラフライダーズ」にちなんでいる。
州主導のデジタル通貨がもたらす革新
この取り組みは、2025年8月に稼働を開始したワイオミング州のフロンティア・ステーブル・トークンに続く、米国で2例目の州発行ステーブルコインとなる。
ノースダコタ州産業委員会は、「ラフライダーコインは銀行セクターの効率性と品質管理を向上させる最先端のアプローチだ」と共同声明で述べた。
ケリー・アームストロング知事は、実物資産に裏付けられたステーブルコインの発行が、安全で効率的な金融エコシステムを構築する州の姿勢を示すものだと強調した。
ファイサーブの既存インフラが、この計画の実現において重要な役割を果たしている。
ファイサーブのタキス・ジョルガコプロスCOOは、このプロジェクトが伝統的金融の信頼性とブロックチェーンの革新性を融合させると述べ、デジタル決済の改善に期待を寄せている。
銀行間取引から始まる段階的な導入
ラフライダーコインは、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)のような価格変動の激しい仮想通貨とは異なる。
その価値は米ドルに直接連動しており、ブロックチェーン技術の利点である速度、効率性、アクセス性を提供しつつ、伝統的な金融資産に近い安定性を持つ。
当初は州内の金融機関における銀行間取引、加盟店決済、国際送金を対象とする。将来的には、顧客向けのサービスに拡大する可能性もある。
ノースダコタ銀行は資産規模約100億ドル(約1兆5300億円)の卸売銀行として運営されており、この取り組みで得られた利益は、州全体の経済発展支援や公共プログラムに再投資される方針だ。
しかし、保管方法や監査頻度、規制監督の仕組みに関する具体的な詳細はまだ明らかにされていない。
この取り組みは、政府主導のデジタル通貨開発の新たな事例として注目される。