不動産運用会社キャリバー、財務資産でチェーンリンク購入へ

米不動産運用会社キャリバーは28日、財務資産の一部でチェーンリンク(LINK)を購入するデジタル資産財務戦略(DAT戦略)を取締役会で正式に承認した。
同社は約29億ドルの資産を運用する中堅市場向け資産管理会社で、今回の戦略はLINKトークンの長期保有による価値上昇とステーキングを通じた利回り獲得を目的としている。
新戦略と諮問委員会の設立
キャリバーは新戦略の実行に向けて、キャリバー暗号資産諮問委員会(CCAB)を設立。
デジタル資産とブロックチェーンの専門家で構成され、経営陣と取締役会に対して戦略実行や監督に関する助言を提供する。
同社は取締役会で承認した包括的なデジタル資産財務方針により、デジタル資産の取得、保管、管理について規律ある枠組みを確立。
この方針は資金調達源、セキュリティと保管プロトコル、内部統制、継続的な取締役会と経営陣への報告を定めている。
近年、ビットコイン(BTC)を財務戦略に取り入れる企業が相次いでいる中、キャリバーは代替資産としてチェーンリンクを選択した。
キャリバーのクリス・ローフラーCEOは「この決定により株主に対して実物資産とデジタル資産インフラに投資するプラットフォームを提示できる」と述べている。
財務状況とナスダック規則への対応
今回のデジタル資産戦略発表は、同社の財務状況と密接に関連している。
8月27日のSEC提出書類によると、キャリバーは株主資本の欠損が1760万ドルに達しており、これによりナスダックから上場規則違反の通知を受けている。
ナスダック上場規則5550(b)(1)は、継続的な上場のために企業が最低250万ドルの株主資本を維持することを要求している。
キャリバーは45日以内に改善計画の提出が必要で、承認されれば最大180日の猶予期間を得ることができる。
同時期には複数のアルトコインETF申請がSECで審査されており、暗号資産(仮想通貨)市場全体の制度化が進んでいる。
この発表後、キャリバーの株価は時間外取引で77%急騰し、通常取引でもその上昇を維持した。
同社の株価は3.05ドルで取引されており、年初来では76%下落している状況での大幅な反発となった。