金融庁、仮想通貨レンディングに新規制|金融商品取引法を適用へ

金融庁は7日、暗号資産(仮想通貨)のレンディングサービスを金融商品取引法の規制対象とする計画を明らかにした。
この規制強化は、既存の法の抜け穴をふさぎ、投資家保護と市場の健全性を確保することを目的としている。
9月2日に発表された包括的な規制枠組みの一環であり、早ければ2026年にも施行される見通しだ。
金融庁は、過去に海外で発生した仮想通貨レンディングサービスの破綻を教訓とし、同様のシステミックリスクを国内で防ぐ狙いがある。
2025年7月時点で国内の仮想通貨保有額は前月比25%増の5兆円に達しており、市場拡大が規制整備を後押しした形だ。
世界的な規制の潮流と日本の立ち位置
今回の決定には、世界的なレンディング事業の失敗が露呈させたシステム上の脆弱性が影響している。
特に2024年12月に完全施行された欧州連合の暗号資産市場規制は重要な参考指標となった。
MiCA導入後、EU域内では準拠したプラットフォームへの資金流入が急増した実績がある。
金融庁は、価格下落を招いてきた米国証券取引委員会の「執行優先」型アプローチとは一線を画す姿勢を示している。
国内では、TISとAva Labsが銀行向けにステーブルコイン発行・管理基盤を立ち上げるなど、機関投資家の関心も高まり、規制枠組みの整備が求められていた。
IEO規制と銀行による仮想通貨保有の可能性
金融庁はレンディング規制に加え、個人投資家の過度な投機を抑制するため、IEOに対する購入上限の設定も提案している。
IEOや仮想通貨プレセールは高いリターンが期待される一方、詐欺や価格急落リスクも大きく、規制当局は慎重姿勢を崩していない。
一方で、金融庁は従来の銀行がビットコイン(BTC)などの仮想通貨投資を自己勘定で保有することを認める案も検討している。
実現すれば、厳格なリスク管理と自己資本規制が前提になる見込みだ。
一連の規制整備は市場に安定性と信頼感をもたらし、機関投資家の資金流入につながる可能性がある。
一方で、準拠しないサービスは市場撤退を迫られる可能性があり、2026年の法案承認や銀行参入の動向が日本のデジタル金融市場を左右することになる。