トランプ家純資産が急増し68億ドルに|背景に仮想通貨事業の成功

トランプ一家の最新の純資産評価額はこのほど、68億ドルに達していることが明らかになった。
関係者によると、暗号資産(仮想通貨)関連事業から得た利益は約14億ドルに上るとされ、資産形成に大きく寄与した形だ。
不動産中心からデジタル資産へ構造転換鮮明
ブルームバーグの報道によると、トランプ一家の純資産は約68億ドルと評価されており、このうち仮想通貨関連事業から得た利益は約14億ドルに上る。
これは総資産の約5分の1を占める規模で、かつて不動産を中核としてきた資産ポートフォリオが、デジタル資産へと大きくシフトしている実態を示している。
今回の評価額は、ドナルド・トランプ氏が大統領2期目に就任してからちょうど1年の節目に公表された。
仮想通貨分野が一家にとって主要な成長ドライバーとして浮上している現状が、改めて浮き彫りとなった。
仮想通貨収益の内訳と広がる利益相反への懸念
ブルームバーグによれば、仮想通貨関連の主な収益源は3つのプロジェクトに集約される。
トランプ氏と息子たちが設立したプラットフォームであるワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI)は、トークン販売などを通じて約3億9000万ドルを創出。
さらに、2025年8月に実施されたAlt5 Sigmaとの取引で、約5億ドルが追加されたとされる。
このほか、就任前に立ち上げられたトランプ大統領公式ミームコインであるトランプコイン(TRUMP)からは、約2億8000万ドルの収益を得たという。
マイニング事業やステーブルコインも資産拡大に寄与しており、Hut 8と提携するAmerican Bitcoinでは、エリック・トランプ氏の保有分が約1億1400万ドルと評価された。
ステーブルコイン事業USD1も、3億ドル以上の価値があるとみられている。
一方で、トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(TMTG)の株価は過去12カ月で66%下落し、仮想通貨による利益の一部を相殺する結果となった。
なお、ブルームバーグの試算には含まれていないものの、一家がロックアップ期間中のトークンを約38億ドル相当保有しているとの報道もある。
こうした状況を巡っては、政権の政策が一家の富の拡大に直結しているのではないかとの批判も根強い。
専門家の間では、トランプ政権の仮想通貨に友好的な姿勢が、自身のビジネスに有利に働いている可能性が指摘されている。
不動産やメディアに加え、デジタル資産やAI分野へと多角化を進めるトランプ一家の財務戦略に、引き続き注目が集まりそうだ。