金融庁、ステーブルコインの内閣府令案を公表|意見募集開始

日本の金融庁は26日、2025年6月に成立した改正資金決済法の施行に向けた告示案などを公表し、意見公募を開始した。
注目されるのは、信託型ステーブルコイン(特定信託受益権)の裏付け資産について、従来の預金に限定されていた運用先に国債を追加する規制緩和。
FTX破綻を教訓とした暗号資産交換業者への国内資産保有命令に関する規定整備も盛り込まれ、2026年半ばの施行を目指す。
国債運用で収益性向上へ
これまで信託型ステーブルコインの発行者は、裏付け資産を銀行の要求払預金でのみ管理することが求められていた。
収益性の低さが課題として指摘されており、米国やEUでは国債での運用が認められていることとのバランスも問題視されていた。
金融庁が公表した告示案では、発行額の50%を上限に、元本を毀損しない形で満期・残存期間3か月以内の国債や、中途解約が認められる定期預金での運用を認める方針。
裏付け資産が減少した場合は発行者が補填する義務も課され、利用者保護と収益性のバランスを図る。
米国では「GENIUS法」が成立し、ステーブルコイン市場への参入が活発化している。
日本でも三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行による共同発行の実証実験が進むなど、規制緩和が国内発行の促進につながるか注目される。
FTX破綻を教訓に利用者保護強化
今回の規則案には、暗号資産(仮想通貨)交換業者や電子決済手段等取引業者に対し、資産の国内保有を命じることができる規定も整備された。
背景には2022年11月の海外取引所FTXの破綻がある。
当時、FTX Japanは暗号資産デリバティブも扱っていたため、金融商品取引法に基づく国内保有命令を発出できた。
しかし、現物取引のみを扱う業者が破綻した場合、資金決済法には同様の規定がなく、資産の国外流出を防げない問題点が浮き彫りになっていた。
パブリックコメントの締め切りは2月27日。
意見を踏まえ、改正法の公布から1年以内となる2026年半ばごろの施行を予定している。
金融庁は同時期に「暗号資産・ステーブルコイン課」を新設し、監督体制も強化する方針を示した。