世界初、ソラナで公募ファンド登場|香港とシンガポールで承認

シンガポールのDigiFTとCMB Internationalは9日、香港とシンガポールで相互承認された投資信託をソラナ SOL +3.13%ブロックチェーン上でローンチした。
これはソラナ上で提供される世界初の公募ファンドであり、アジアの金融市場において重要な意味を持つ。
伝統金融とブロックチェーンの融合
この取り組みは、CMB Internationalが運用する米ドル建てマネーマーケットファンドをトークン化する画期的なものだ。
シンガポールを拠点とし、認可を受けた現実資産(RWA)取引所であるDigiFTと、RWAサービスプロバイダーのOnChainとの提携により実現した。
CMBMINTというトークンコードで発行され、伝統的な金融商品をブロックチェーン上で適格プロ投資家へ提供する。
この動きは、現実世界の資産をデジタル化するRWAトークン化の分野で大きな進歩を示すものだ。
このトークン化されたファンドは、香港とシンガポールの両金融市場で正式に承認されている。
ブロックチェーン基盤の金融商品でありながら、両法域の規制を完全に遵守している点が特徴だ。
今回のプロジェクトは、複数の要因が後押しした。
香港とシンガポールの強固な規制枠組みが、この越境金融商品の土台を築いた。
また、ソラナブロックチェーンの選択は、その高い処理能力とイーサリアム ETH +2.72%に比べ低い取引コストが決め手となった。
DigiFTが持つ認可済みRWA取引所としての知見が、伝統金融とブロックチェーン技術の橋渡し役を担った。
OnChainの技術的専門知識も、複雑なトークン化プロセスの実現に不可欠であった。
アジア金融市場への影響と今後の展望
このファンドのローンチは、トークン化されたRWAに対する機関投資家の需要の高まりに応えるものだ。
世界のRWA市場は、今後数年間で大幅な成長が見込まれている。
今回の事例は、実物資産に裏付けされたステーブルコインとは異なる形で、伝統的資産をデジタル領域に持ち込む新たな可能性を示している。
この成功事例は、アジア全域の金融機関にとって、ブロックチェーン技術の可能性を再認識させるきっかけとなる。
地域内で同様の取り組みが加速する。
今回のマイルストーンは、DeFiの原則と伝統的な資産運用を統合するための具体的な一歩だ。
規制の枠組みを維持しつつ、投資信託の運用方法を世界的に変革する。