ビットワイズ、ステーブルコイン連動ETFをSECに申請

資産運用会社のビットワイズ・アセット・マネジメントは16日、ステーブルコインとトークン化資産に連動するETFの目論見書を米証券取引委員会(SEC)に提出した。
ステーブルコインとトークン化資産に特化した新ETF
このETFは「Bitwise Stablecoin & Tokenization ETF」と名付けられた。同社が提供するビットコインETFやイーサリアムETFとは異なり、単一の暗号資産(仮想通貨)の価格には連動しない。
目論見書によると、新ETFはステーブルコインとトークン化資産に関連する企業や商品のインデックスを追跡。これにより、投資家は伝統的な金融商品の枠組みを通じて、急成長するステーブルコイン市場やトークン化エコシステムに触れる機会を得られる。
ビットワイズはこれまで、仮想通貨そのものにエクスポージャーを提供する商品で知られてきた。今回の申請は、デジタル金融のインフラ層へと事業を拡大する戦略的な動きとみられる。
市場拡大と規制整備が追い風に
この動きの背景には、ステーブルコイン市場の著しい成長がある。市場規模は現在2500億ドルに達し、2028年までには2兆ドルに拡大するとの予測もある。国際送金や中央銀行デジタル通貨(CBDC)の導入が成長を牽引している。
また、規制環境の整備も大きな要因だ。米国で成立したGENIUS法や、EUのMiCA法は、ステーブルコインに関する明確な監督の枠組みを定めた。これにより、機関投資家の市場参入が促されている。
JPモルガンやシティバンクなどの大手金融機関も、流動性管理や決済効率の向上を目的に、トークン化預金の導入を具体的に進めている。
ビットワイズは前日の15日にも別の仮想通貨関連ETFを申請しており、今月だけで2件目の提出となった。こうした動きは、金融業界全体でトークン化資産への対応が本格化していることを示している。
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