韓国、法人の仮想通貨投資を9年ぶり解禁|自己資本の5%上限

韓国金融委員会(FSC)は12日、上場企業と専門投資家による暗号資産(仮想通貨)投資を許可するガイドラインを策定した。
2017年から続いていた法人投資の禁止措置が約9年ぶりに解除され、約3500の事業体が自己資本の5%を上限に時価総額上位20銘柄へ投資可能となる。
FSCは1〜2月に最終ガイドラインを発表し、年内に法人取引を開始する方針。
8兆円の資本流出に歯止め
今回の規制緩和は、政府が掲げる「2026年経済成長戦略」の一環として位置づけられる。
長期にわたる禁止措置により、韓国の仮想通貨市場は個人投資家がほぼ100%を占める特異な構造となっていた。
この間に約76兆ウォン規模の資本が海外市場へ流出。
米コインベースでは2024年上半期の取引量の8割以上を機関投資家が占めており、韓国市場の成熟度の低さが課題となっていた。
投資対象は、アップビットやビッサムなど韓国5大取引所に上場する時価総額上位20銘柄に限定される。
対象銘柄リストは半年ごとに更新される見込み。
大手IT企業のネイバーなど資本規模の大きい企業は、相当量のビットコイン(BTC)を取得できる余地が生まれる。
業界からは5%上限に懸念の声
業界関係者は市場開放を歓迎する一方、投資上限5%の制限には慎重な見方を示している。
米国や日本、香港、EUでは法人の仮想通貨保有に同様の制限が存在せず、国際競争力の低下を懸念する声もある。
日本のメタプラネットのようにビットコインを戦略的に取得する「デジタル資産財務会社」の誕生を妨げ得るとの指摘も出ている。
ドルペッグのステーブルコインを投資対象に含めるかどうかは現在も議論が続く。
準備金の監督権限をFSCが持つか韓国銀行が持つかについても調整が必要な状況。
今回の方針転換は、現物ETFの承認やステーブルコイン法制化への布石とも見られており、厳格な規制で知られた韓国市場が新しい仮想通貨に柔軟な姿勢を見せ始めている。