米財務省とIRS、DeFiの仮想通貨ブローカー規則を正式撤回

DeFi
暗号資産ジャーナリスト
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米国財務省と内国歳入庁(IRS)は10日、DeFiプロトコルに取引報告を義務付ける物議を醸したブローカー規則を正式に撤回した

この規則は、暗号資産(仮想通貨)業界、特にDeFi分野に大きな影響を与えるものとして注目されていた。

議会審査法により規則は無効に

この規則は2024年12月に最終決定され、2月28日から施行されていた。

DEXを含むDeFiプラットフォームに対し、税務コンプライアンスのためユーザーの取引データをIRSに報告するよう義務付ける内容だった。

具体的には、取引の総収益や利用者の氏名、住所、納税者番号などの個人情報が報告対象とされていた。

しかし、この措置はトランプ大統領が署名した議会審査法(CRA)に基づく決議により、無効となった。

CRAの適用により、この規則は法的に効力を失った。

その結果、財務省は2024年以前の規制に回帰し、ブロックチェーンのバリデーターやハードウェア販売者などはブローカーとしての報告義務から除外される。

技術的な困難さとイノベーションへの懸念

規則の撤回に至った背景には、共和党が主導した超党派の動きがあった。

議員らは、この規則が分散型システムに対して実行不可能なコンプライアンス負担を課すものだと主張していた。

業界の専門家からも、DeFiプロトコルの多くが中央集権的な管理主体なしに自律的なコードで運営されているため、ユーザーデータを収集するインフラ自体が存在しないという技術的な問題点が指摘されていた。

さらに、この規則が米国のイノベーションを阻害し、DeFi関連の活動を海外に流出させる可能性があるという懸念も広がっていた。

これらの要因が、規則撤回を後押しした形だ。

DeFi市場へのポジティブな影響

今回の決定に伴い、IRSはDeFi取引の報告用に設計されていたフォーム1099-DAを廃止した。

これにより、中央集権型の仮想通貨取引所は既存の報告義務を引き続き負う一方、DeFiプロトコルはコンプライアンスの負担から解放される。

この規則撤回は、DeFiセクターにとって信頼感を高める出来事と見なされている。

市場では、機関投資家の関心が再び高まり、イーサリアムなどのプラットフォーム上での仮想通貨投資が活性化することへの期待が広がっている。

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