SEC、イーサリアムETFのステーキング提案を審査へ

暗号資産ライター
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米国証券取引委員会(SEC)は11日、フィデリティとフランクリン・テンプルトンから提出されたイーサリアム(ETH)上場投資信託(ETF)のステーキング提案を正式に受理したことを確認した。

両社の提案は、ETF保有のイーサリアムをブロックチェーンのステーキングに活用することで、投資家に追加収益をもたらす先進的な仕組みを実現しようとするものだ。

イーサリアムETFにステーキング機能が加わる可能性

フィデリティの「FETH」およびフランクリン・テンプルトンの提案するETFは、信頼できるステーキングプロバイダーを通じて保有するイーサリアム(ETH)のステーキングを可能にすることを目指している。

ステーキングとは、暗号資産(仮想通貨)をロックすることでブロックチェーンのセキュリティ維持に貢献し、その見返りとして報酬を得る仕組みだ。

この機能が承認されれば、ETF投資家は約3.3%の年率リターンを享受できる可能性がある。これにより単なる価格変動による利益だけでなく、定期的な収益も期待できるようになる。

米国では既にビットコイン(BTC)ETFが承認されており、イーサリアムETFもすでに市場に導入されているが、ステーキング機能の追加は仮想通貨ETF市場における重要な進展となる。

規制当局の判断と市場への影響

SECの仮想通貨ETFに対する姿勢は徐々に変化しており、今回のステーキング提案に対する判断は今後の規制環境に大きな影響を与える可能性がある。承認されれば、他の仮想通貨ファンドにも先例を作ることになり、投資家の信頼向上につながるだろう。

特に注目すべきは、イーサリアムETFからの資金流出に歯止めをかける効果だ。持続的な投資家の資金引き出しに直面しているこれらのファンドにとって、ステーキング報酬を通じて魅力を高めることは重要な戦略となっている。

フィデリティやフランクリン・テンプルトンといった大手金融機関がステーキング統合を推進していることは、規制された仮想通貨投資手段への機関投資家の関心の高まりを反映している。

ステーキングのメカニズムと承認プロセス

提案されているステーキング機能では、ETFが保有するイーサリアムがイーサリアムネットワーク上のバリデーター(検証者)によってロックされる。このメカニズムは投資家に追加収入をもたらすだけでなく、イーサリアムブロックチェーンのセキュリティと安定性にも貢献する。

SECは最近、21シェアーズ・コア・イーサリアムETFのステーキングなど、複数の仮想通貨ETF申請に関する決定を延期しており、承認プロセスは依然として慎重に進められている。

承認された場合、これらのETFへのステーキング機能の導入は、イーサリアムやその他の仮想通貨に対する投資家の関心と信頼を高め、採用と投資の拡大につながる可能性がある。フィデリティとフランクリン・テンプルトンの提案に対するSECの判断は、仮想通貨市場の今後の発展方向を示す重要な指標となるだろう。

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