NTTデジタル、エニ財団と協業しWeb3推進へ

NTTドコモのWeb3推進子会社であるNTTデジタルは11日、エニ財団との協業を公表した。
技術提供とインフラ構築を検討
今回の協業は、ENIブロックチェーン技術を日本市場へ社会実装し、普及を促進することを主な目的としている。
これにより、国内企業におけるWeb3技術の活用を加速させ、社会全体のデジタルインフラ強化を図る狙いだ。
エニ財団が支援するENIブロックチェーンは、並列コンピューティングアーキテクチャと三重構成のコンセンサスメカニズムを採用している点が特徴だ。
秒間トランザクション数は1万に達するスループットを実現しており、エンタープライズ向けの高性能なブロックチェーン技術として設計されている。
具体的には、エニ財団がソフトウェア開発キットやアプリケーションプログラミングインターフェース、その他の関連リソースをNTTデジタルへ提供する。
これを受け、NTTデジタルは法人向けにENIブロックチェーンと互換性のあるノードインフラ機能や関連技術ソリューションの市場投入について検討を進める。
このインフラは、将来的に分散型金融(DeFi)分野での活用も見込まれる。
また、日本国内におけるENIブロックチェーンの認知度向上も重要な課題となる。
両者はエコシステム拡大のためのプロモーション活動も共同で行うとし、企業や個人がブロックチェーン技術を容易かつ安全に利用できる環境づくりを目指す。
活発化する国内Web3連携
今回の発表に先立ち、2025年11月には国内暗号資産交換業者のビットトレードがエニ財団とWeb3領域における協業推進に向けた覚書を締結している。
相次ぐ提携は、エニブロックチェーンエコシステムの日本市場への浸透が加速していることを示唆している。
NTTデジタルは、オープンな共創プロジェクト、web3 Jamの発足や、Blockchain NEXUSを通じた主要ブロックチェーン財団との連携等の取り組みを行ってきた。
経済産業省の実証事業にも採択されるなど、官民両面でWeb3の社会実装を牽引しており、今回の協業もその戦略の一環と位置付けられる。
また、将来的にはweb3ウォレットを活用した新サービスの展開も視野に入れている。