2月4日の仮想通貨ニュース|金融庁が「分離課税」を正式承認、税率55%→20%に進展

日本の金融庁は3日、金融審議会と金融分科会の合同会合を開催し、暗号資産(仮想通貨)に関する規制改革案を正式に承認した。
この改革案は、「暗号資産制度に関するワーキング・グループ」が策定したものだ。金融審議会の公式資料によると、長期間の審議を経て包括的な規制変更が正式に支持されたことになる。
背景には、日本国内における仮想通貨市場の急速な拡大がある。国内取引所の口座数は1200万を超え、利用者の預かり資産残高は5兆円を上回っている。
今回の提案は、こうした市場環境に対応するための抜本的な見直しだ。従来の規制枠組みから、仮想通貨の特性を踏まえたより体系的な制度へと移行する。
利用者保護を確保しつつ、市場の成長を促す狙いがある。
税制の見直しと損失繰越の導入
改革案の中で最も注目されるのは、税制の変更だ。
現在は給与所得などと合算される総合課税が適用されている。所得に応じて税率が上がり、住民税と合わせて最大55%になる場合がある。
今回の提案では、これを株式取引などと同様の申告分離課税に改める。これにより、仮想通貨分離課税の導入が現実味を帯びてきた。
税率は一律で約20%となる見込みだ。この変更は、業界団体などが長年求めてきたものであり、市場参加者にとって大きな障壁を取り除くことになる。
さらに、損失繰越控除の導入も盛り込まれた。これは、その年の取引で損失が出た場合、翌年以降3年間にわたって利益と相殺できる仕組みだ。
株式取引では一般的な制度だが、仮想通貨にも適用されることでリスク管理がしやすくなる。金融庁の資料によると、個人口座の8割以上は資産残高が10万円未満だという。
多くの小口投資家が存在する中で、税制を整備し保護策を講じる必要性が高まっていた。これまでは税負担の重さが市場活性化の妨げになっているとの指摘があった。
投資家にとって仮想通貨確定申告の手続きも簡素化される可能性がある。
法改正のスケジュール
税制面だけでなく、市場の公正性を守るための規制も強化される。改革案では、仮想通貨を金融商品として明確に位置づける方針が示された。
具体的には、インサイダー取引規制の対象に追加される。これにより、未公開情報を利用した不正な取引に対する監視が厳しくなる。
また、すべての仮想通貨取引所に対し、金融庁への登録を改めて義務付けるなど管理体制も強化する。
こうした動きの背景には、国際的な競争環境の変化もある。香港などが仮想通貨のETFに関連する政策を見直している。
米国でのビットコインETF承認も影響を与えている。
日本もこうした潮流を意識し、デジタル資産市場としての競争力を維持しようとしているのだ。政府は、今回承認された改革案を基に関連法案を作成する。
2026年の通常国会に提出し、同年度中の施行を目指す方針だ。
また、少額投資非課税制度(NISA)の対象年齢拡大などの施策とも連携する。日本が適切な規制の下で、デジタル資産の有力な市場となることが期待されている。