メタプラネットCEOが語る「ビットコイン複利モデル戦略」とは

ビットコイン(BTC)
暗号資産ライター
監修
最終更新日: 

東証上場企業のメタプラネットのサイモン・ゲロヴィッチCEOは17日、同社のビットコイン(BTC)複利モデル戦略についてSNS上で詳細を説明した

同社は2024年4月以降、主要準備資産としてビットコインを蓄積する方針を進めており、インフレによる法定通貨価値の下落リスクを抑え、長期的な企業価値向上を狙う財務戦略の一環として位置づけている。

公式発表によると、メタプラネットは2025年末までに1万BTC、2026年末までに2万1000BTCの保有を計画。購入資金は、普通株の希薄化を避けるため、新株予約権や優先株の発行によって調達しているという。

CEOが解説するビットコイン複利モデル

ビットコイン価格が高水準で推移する一方、同社の株価は1株400円前後まで下落するという著しい下降トレンドにある。こうした市場の懐疑的な見方に対し、ゲロヴィッチCEOは戦略の正当性を改めて表明した。

同氏が提唱する数学的モデルは、「ビットコインのリターンと資本コストの複利差が企業価値を押し上げる」という仕組みを示す。

17日の投稿では「ビットコインの年平均成長率を30%、優先株の配当率を6%と仮定すると、その差である24%が毎年蓄積する」と説明し、10年後にはビットコイン保有価値(NAV)が約13.8倍に拡大する一方、6%の資本コストは約1.8倍にとどまると述べた。

同社が資金調達に用いる永久優先株は、償還期限がなく元本返済義務もない。これにより、既存株主の権利を希薄化させることなく、必要な資金を確保できる。

好調な業績と市場の懐疑的な視線

メタプラネットの財務状況は好調である。第3四半期のビットコイン関連収益は前年同期比115.7%増の24億3800万円に達した。これを受け、2025年の営業利益予測は当初の25億円から47億円へと88.0%上方修正された。

しかし、市場の反応は冷ややかだ。同社の市場純資産価値は0.89に達し、市場価値がビットコイン保有額の価値を下回っていることを示している。このことは、戦略と現在の市場評価との乖離を物語っている。

このような仮想通貨長期保有戦略は、市場の短期的な変動に左右されずに資産価値の増大を狙うものだ。しかし、投資家からの十分な理解は得られていない。

ゲロヴィッチCEOは以前、ニューヨークで開催されたイベントで「ビットコイン財務企業」という新たなカテゴリーの出現が市場に大きな変革をもたらすと示唆した。

さらに、同氏はメタプラネットの成功が他の企業にも良い影響を与えることに期待を寄せている。

アナリストは、同社のファンダメンタルズがビットコイン保有により強化されたと評価する。

一方、企業資産としての仮想通貨はそのボラティリティの高さから、短期的な市場心理は依然として慎重であると指摘した。

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