イーサリアム投資はETFより財務企業?DeFi戦略が新たな収益源に

スタンダードチャータード銀行は6日、イーサリアム ETH 3.25%を主要な準備資産として保有する財務企業が、現物ETFよりも魅力的な投資対象であるとの見解を示した。
同行のデジタル資産調査グローバル責任者は、これらの財務企業を高く評価。2024年6月にイーサリアムETFがローンチされて以降、財務企業とETFの両者によって、ETHの循環供給量の約1.6%を取得した。
同ETFは当初、純資産価値(NAV)を大きく上回るプレミアム価格で取引されていたが、現在は1.0倍に近い水準まで落ち着き、価格面での投資妙味が増している。
ETFを上回る財務企業の優位性
スタンダードチャータード銀行が財務企業を高く評価する背景には、イーサリアムのステーキングやDeFiへのエクスポージャーがある。
イーサリアム現物ETFは価格変動に連動する一方で、ステーキングによる報酬を受け取る仕組みは備えておらず、収益面での魅力に欠ける点が指摘されている。
これに対し、財務企業は保有するイーサリアムをステーキングに活用することで、年利3〜5%程度の報酬を獲得できる仕組みを構築。投資家は仮想通貨を直接保有する必要がなく、ETF特有の追跡誤差にも左右されずに、間接的にステーキング収益を享受できる点が強みとされている。
特に米国市場では、規制上の制約により個人投資家が直接ステーキングに参加するハードルが高いため、こうした財務企業を通じた間接的な運用手法が、現物ETF以上の投資価値を持つ可能性があると分析されている。
機関投資家によるDeFi活用が本格化
一部の財務企業は、単なるステーキングにとどまらず、DeFiプロトコルを活用した高度な運用戦略によって、収益の最大化を図る動きを加速させている。
スポーツベッティング企業のシャープリンクはその代表例であり、イーサリアムの積極的な取得とステーキングを通じて、安定的なリターンの獲得に注力している。
同社は5日時点で52万1939ETHを保有し、これまでに929ETH相当のステーキング報酬を獲得したと報告。また、リステーキングやイールドファーミングといった高度なDeFi戦略を活用し、最大14%の利回りを目指す動きも見られる。
アナリストらは、財務企業が保有する数十億ドル規模のイーサリアムがDeFiプロトコルに流入することで、2020年のDeFiブームに続くDeFiサマー2.0が再来する可能性を指摘している。
このような動きは、機関投資家がイーサリアムを単なる長期保有資産としてではなく、Web3インフラにおける能動的な収益源と位置づけ直していることがうかがえる。