ブテリン氏警告、イーサリアムには「単純化が不可欠」

イーサリアム(ETH)のヴィタリック・ブテリン共同創設者では18日、プロトコルの複雑化がネットワークの長期的な安全性に対する重大なリスクであると警告した。
ブテリン氏は、イーサリアムの長期的な信頼性と自律性を維持するためには、プロトコルの「単純化」が不可欠であると主張している。
同氏は、過去15年間の開発期間を「思春期」と表現し、多くのアイデアを試行錯誤してきた結果、システムが肥大化していると指摘した。
機能を追加し続ける一方で、古くなった機能を削除しない傾向が、将来的なリスクを高めているという。
複雑化によるリスク
プロトコルが複雑になりすぎると、その仕組みを理解できるのが一部の専門家に限られてしまう。ブテリン氏は、これが暗号資産の基本理念である「誰でも検証可能であること」に矛盾すると懸念を示した。
数十万行に及ぶコードや高度な暗号技術が組み合わさった状態では、システムの透明性が失われ、特定のブロックチェーン技術者への依存度が高まることになる。
また、同氏は「ウォークアウェイ・テスト(開発者が去ってもシステムが存続できるか)」の重要性を強調した。
現在の開発チームが解散したり、新たな貢献者がメンテナンスを引き継ごうとしたりする際、膨大なコードベースが障壁となる。
技術的負債が蓄積することで、イーサリアムの監査や安全な進化が困難になる恐れがある。
不要なデータ削除を提言
この問題に対処するため、ブテリン氏は明確な「単純化」と「ガベージコレクション(不要なデータの削除)」のプロセスを導入すべきだと提案した。
具体的には、コードの総行数を最小限に抑え、依存する暗号技術を減らすことを挙げている。
理想的には、プロトコルの仕様が数ページに収まる程度まで簡素化されるべきだという。
技術的な方向性として、現在のイーサリアム仮想マシン(EVM)から、より単純なRISC-Vのような代替手段への移行も示唆された。
古い機能はプロトコルの必須要件から外し、スマートコントラクトとして扱うことで、後方互換性を保ちつつシステムを軽量化するアプローチだ。