日本のゲーム企業gumi、予測市場へ参入か|子会社が事業化

東証プライム上場のゲーム開発会社gumiは10月31日、連結子会社のgC Labsが予測市場サービスの事業化に向けた検討を開始したことが明らかとなった。
AIやブロックチェーン技術を活用し、政治、経済、社会、エンターテイメントなど幅広いテーマでユーザーが将来の出来事を予測する仕組みを構想。
多数の意見や参加データを集め、客観的で精度の高い集合知データとして提供することを目指す。
gC Labsはgumiのブロックチェーン事業を担う子会社。
同社は公正性、透明性、遵法性を担保した予測市場の提供を通じて、日本における新たな市場創造を図る方針だ。
海外成功事例を参考に日本市場に適したサービス構築
予測市場は海外で急成長している分野だ。
米国を拠点とするポリマーケットは、ブロックチェーン技術を用いて未来の出来事に関する予想をユーザー間で取引できる仕組みを提供している。
2024年米大統領選でトランプ氏の勝利を的確に予測したことで注目を集めた。
2025年10月には、ニューヨーク証券取引所の親会社であるインターコンチネンタル取引所が、ポリマーケットに最大20億ドルを出資し資本提携を結んだ。
出資前評価額は約80億ドルとされ、予測市場が金融の主流に進出する契機となった。
gumiはこうしたグローバルな動向を参考にしつつ、単なる模倣に留まらない独自のアプローチを計画している。
ゲーム開発で培った知見を活かし、ゲーム性やエンターテイメント性を融合させることで、幅広い層が楽しめる仕組みの構築を検討する。
仮想通貨の新ユースケース創出も視野
gumiは暗号資産(仮想通貨)の新たなユースケースも取り込む考えだ。
既存のゲームユーザー基盤と新しい仮想通貨を組み合わせたサービス展開が期待される。
今後はメディア関連企業、データ分析関連企業、研究機関などとの共同実証実験を視野に、サービス設計と社会実装に向けた具体的な検討を進める予定としている。