ドージコイン、3年ぶり高値付けるも急落|ビットコインの影響

暗号資産(仮想通貨)のドージコイン(DOGE)は23日、0.475ドルまで上昇し、2021年5月ぶりとなる約3年ぶりの高値を記録した。
しかし、その後はビットコイン(BTC)の下落に連動する形で急落。過去24時間で12%下落し、0.41ドル付近で推移している。

トランプ氏再選とマスク氏の影響で急伸
ドージコインは、ドナルド・トランプ氏の大統領再選決定を受けて急激な値上がりを見せている。また、ドージコインの愛好家として知られるイーロン・マスク氏の影響もあり、選挙結果が出る前から上昇基調が続いていた。
トランプ氏は当選後、連邦政府の財務改革案を提言する「政府効率化委員会(Government Efficiency Commission)」の設立を表明。この主導をマスク氏に要請し、同氏も受諾を発表した。マスク氏は9月、同委員会の頭文字を「D.O.G.E」と表現し、ドージコインのコミュニティが大きく盛り上がった。
マスク氏は6兆7,500億ドルの連邦予算から、少なくとも2兆ドルを削減できるとの見方を示している。
仮想通貨市場全体に追い風
仮想通貨に肯定的なトランプ氏の勝利を受け、市場全体が活況を呈している。ビットコインは9日に過去最高値となる7万7,000ドルを記録。その後さらに上昇し、9万9,645ドルを突破した。
トランプ氏の再選により、業界への規制緩和が進むとの期待が広がっている。米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長は既に辞任を表明しており、仮想通貨業界にとって追い風となっている。
また、トランプ氏は選挙キャンペーン中に上場ビットコインマイニング企業の幹部らと会合し、「残りのビットコインはすべて米国製にしたい」と発言。マイニング業界への好影響も期待されている。
ビットコイン下落でミームコイン全面安
ドージコインの下落を受け、他のミームコインと同様の動きとなっている。現在は0.41ドル付近まで値を下げており、23日の大幅上昇後、仮想通貨市場全体が値下がりに転じている。
時価総額上位10種類の仮想通貨の中では最大の下げではない。リップル(XRP)は同じ期間で14%下落し、これは22日に付けた3年ぶりの高値からの反落となっている。
仮想通貨市場全体の24時間の下落率は約5%。専門家は「トランプ氏の仮想通貨に対する好意的な姿勢から、市場は引き続き注目を集めるだろう」と指摘している。