スコッチ老舗、アバランチで初のトークン化ウイスキー発売へ

老舗蒸留所ボウモアは18日、アバランチ AVAX 1.31%ブロックチェーン上で初のトークン化ウイスキーを発売すると明かした。
コレクションはサントリーグローバルスピリッツ(旧ビームサントリー)の公式サイト nft.suntory.com でプレセールを開始する。
初のトークン化ウイスキー
今回のコレクションは、現実資産(RWA)のトークン化を活用した取り組みで、物理的なウイスキーボトルに対応するデジタルNFTを発行する仕組みだ。
発表によると、限定品の「ボウモア30年」は1本5,500ドル(約81万4,000円)で8本のみ販売される。
一方、より手に取りやすい「ボウモア12年」は1本180ドル(約2万6,600円)で150本限定となる。
各NFTはアバランチの高性能Cチェーン上で発行され、真正性と所有権がブロックチェーン上で検証可能な形で記録される。
シンガポールTOKEN2049でのデビュー
今回のプロジェクトは、9月30日にシンガポールで開催されるTOKEN2049で正式にお披露目される。
NFT保有者は現地でデジタル資産を対応するウイスキーボトルと引き換えることができる。
特にボウモア30年を入手した8名は、専用グラスが付属する特別仕様品を受け取るほか、アバランチを運営するAva Labsのエミン・ギュン・シラーCEOと直接交流する機会も得られる。
当日は限定のオマカセディナーも開催され、NFTが所有証明にとどまらず、ラグジュアリーな体験へのアクセスパスとして機能する点が強調されている。
高級品市場に広がるトークン化の流れ
今回の試みは、ブロックチェーンとラグジュアリー市場をつなぐ動きの一環だ。
物理資産とデジタル資産を結びつけるRWAトークン化は金融業界を中心に注目を集めている。
ボウモアはこの流れに沿って信頼性を担保した新たな所有・取引の形を提供することで、コレクターや愛好家に新しい選択肢を提示している。
さらに、ブロックチェーンの普及と規制環境の整備が進んだことで、こうした取り組みが現実的なものとなっている。
今回のアバランチとの提携は、高い処理能力と低コストを活かした戦略的な動きとみられる。
ウイスキーは経済の変動期にも価値を保ちやすい資産として知られており、テクノロジーと融合することでさらなる注目を浴びる可能性がある。