バーンスタイン、仮想通貨強気相場は2027年まで継続と予測

ウォール街の証券会社バーンスタインは19日、現在の暗号資産(仮想通貨)の強気相場が2027年まで続くとの予測をまとめた報告書を公開した。
過去のサイクルを上回る長期的な強気相場か
今回の予測は、これまで観測されてきた典型的な4年周期の市場サイクルを超えるものだ。
同社は、ビットコイン BTC 0.41%が報告日から1年以内に15万ドルから20万ドルの間に達すると分析している。
報告書作成時点でのビットコイン価格は、約11万5500ドルだった。
バーンスタインは、この市場の盛り上がりがビットコインだけでなく、イーサリアム ETH 0.27%やソラナ
SOL 0.67%、そして様々なDeFiトークンにも波及すると見ている。
仮想通貨全体の取引高は2026年にかけて急増し、2027年にピークを迎えると予想されている。
この分析は、デジタル資産がより持続的な成長期に入ったことを示している。
機関投資家の参入と政策が市場を牽引
バーンスタインが強気の見通しを延長した背景には、いくつかの重要な要因がある。
その一つが、機関投資家の参加拡大だ。
大手金融機関はビットコインやその他の仮想通貨への関与を大幅に増やし、関連サービスの提供を拡大している。
また、2025年後半に予想される金利の低下が、ステーキングやオンチェーンでの利回り商品への需要を高める重要な要素になると指摘している。
特にイーサリアムやソラナを基盤とした資産運用戦略が、従来のビットコイン中心のアプローチに代わる選択肢として浮上している。
さらに、トランプ政権による仮想通貨への好意的な規制姿勢が、長期的な政策支援を提供するとの見方も示された。
ステーブルコインの採用急増も市場の流動性を促進する重要な推進力だ。
特にサークル社のUSDコイン(USDC)供給量は2027年までに1733億ドルに達すると予測されている。
バーンスタインは、今回の市場が過去のサイクルと異なるのは、機関投資家の関与の規模が大きい点だと強調した。
これにより、以前よりも市場の安定性が増し、ボラティリティが低下する可能性があると結論付けている。