2/13イーサリアム価格分析|底打ちか続落か、1900ドル台攻防へ

イーサリアム(ETH)は13日、2025年8月に付けた高値から約60%下落し、足元では1936ドル前後で推移している。
2025年10月以降、暗号資産(仮想通貨)市場全体では時価総額ベースで約2兆ドル(約46%)が消失する大幅な調整局面に突入。
ETHも例外ではなく、直近30日間で2600ドル台から一時1800ドル近辺まで急落するなど、ボラティリティの高い展開が続いている。
背景には、マクロ経済環境の悪化による広範なリスクオフの流れに加え、イーサリアム特有の需給構造の歪みが複雑に絡み合っているとみられる。
過去のイーサリアム調整局面との合致
イーサリアム価格が1900ドル近辺まで下落した局面は、過去の市場サイクルと照合しても特異な動きではない。
2018年以降、ETHは直近高値から50%を超えるドローダウンを8回以上記録しており、いずれも売り圧力が極まった後にV字回復基調へ転じる傾向が確認されている。
現在の価格推移はこの歴史的パターンに符号する。
ビットマインを率いる著名投資家トム・リー氏が指摘するように、市場心理が悪化し、チャート形状が崩れたように見える局面こそが、新たな上昇トレンドの起点となるケースは多い。
実際、先日の急落過程で2000ドル付近のロングポジションにおける10億ドル規模の強制清算が発生しており、過剰なレバレッジポジションは整理された。
市場構造上、底打ちに向けた調整が進展しているとの見方が強まっている。
ステーキングによるイーサリアム需給の逼迫
価格調整の背後で、オンチェーンデータは顕著な供給不足を示唆している。
現在、総供給量の30%超にあたる約3670万ETH(約720億ドル相当)がステーキングによりロックアップされ、市場流通から隔離されている。
さらにバリデーター参入待ちの列(キュー)には約400万ETH(約80億ドル相当)が滞留しており、約21日間の待機期間を経てこれらも非流動化する見通しだ。
これは実質的に、市場に出回る浮動株の約3分の1が固定化されていることを意味する。
ビットマイン社などの大口保有者はこの価格帯でも保有比率を引き上げており、市場の浮動株は構造的に薄くなっている。
この流動性の低下は、売り局面での価格変動幅を広げる要因となる一方、買い需要が発生した際には希少性が価格反発を加速させる土壌となる。
現在のイーサリアム市場は、テクニカル上の調整とファンダメンタルズ上の供給減少が拮抗する局面にある。
【イーサリアムテクニカル分析】下値模索のシナリオが優勢か
イーサリアム相場は今、長期的な調整局面からの脱却を模索するのか、それともさらなる下値を探るのか、重要な分水嶺に立っている。
テクニカルの観点から、現状の市場心理と今後のメインシナリオを紐解く。
週足:100週移動平均線の陥落が示す長期トレンド崩壊

出典:TradingView ETH/USD 週足(2022年~現在まで)
週足チャートにおける最大の懸念材料は、長らく相場の岩盤として機能してきた100週移動平均線(MA)の下方ブレイクだ。
2023年後半に形成されたゴールデンクロス以降、強気トレンドの支柱となっていたこのラインを2025年10月の急落局面で割り込んだ事実は重い。
これにより市場心理は一気に悪化し、2025年後半に積み上げた上昇幅は帳消しとなった。
価格は現在、昨年5月水準である1900ドル帯まで押し戻されている。
RSI(相対力指数)は31付近と売られすぎの水準にあるが、モメンタムは依然として下向きだ。
「安値圏だから」という理由だけで安易な押し目買いを入れるには、まだ地合いが悪すぎるだろう。
日足:戻り売り圧力の支配と1750ドルの攻防

出典:TradingView ETH/USD 日足(2025年5月~現在まで)
日足レベルでは、昨年10月下旬に発生したデッドクロス(短期MAが長期MAを下抜ける現象)以降、典型的な弱気トレンドが継続している。
上昇局面では即座に戻り売りが浴びせられ、上値を切り下げる展開が続く。
直近の動きを見ても、1700ドル台からの反発により一時2100ドル台を回復したものの、滞留する売り圧力に押され、再び2000ドルを割り込み、買い意欲の弱さが示された。
日足RSIは28近辺まで低下し、テクニカル的には売られすぎのシグナル点灯中だが、これを底打ちの確定サインと捉えるのは早計だ。
目先の焦点は、先週記録した安値1750ドルの攻防に集約される。この水準で踏みとどまり、底固めができるかが短期的な生命線となる。
仮にここを明確に下抜ければ、次は2025年の最安値圏である1450ドル付近まで、真空地帯を落下するリスクが一気に高まるだろう。
イーサリアム相場展望の要点
- 長期トレンドの崩壊:週足レベルで重要なサポートであった100週移動平均線を割り込み、強気シナリオは一度白紙化された状態にある。
- 売られすぎの罠:日足・週足ともにRSIは低水準だが、戻り売り圧力が勝っており、明確な反転シグナルが出るまでは静観が賢明だ。
- 1750ドルが最終防衛ライン:直近安値の1750ドルを死守できるかが最大の焦点。ここを割れれば1450ドルまでのダウンサイドリスクが顕在化する。