2/10ビットコイン価格分析|7万ドル回復、バーンスタインは強気予測

ビットコイン(BTC)価格は10日、心理的節目とされる7万ドル付近で推移している。
先週には約15カ月ぶりの安値となる6万ドル近辺まで急落し、市場に動揺が広がったものの、金曜日の安値6万2822ドルからは10%超反発。
足元では、強気トレンドへの回帰を探る動きが見られる。
こうした価格変動を巡り、ウォール街の有力投資会社バーンスタインのアナリストチームは月曜日に公表したレポートで、今回の調整局面を「ビットコイン史上、最も脆弱な弱気シナリオ」と位置づけ、注目を集めている。
ビットコインは自作自演の危機?
バーンスタインのアナリストであるGautam Chhugani氏らは、今回のビットコイン価格の下落要因について、ネットワークや市場構造に起因すではなく、投資家心理の冷え込みによるものだと分析する。
過去の弱気相場では、大手取引所の破綻や、隠れたレバレッジの連鎖的崩壊、広範なシステミックリスクの顕在化が引き金となってきた。しかし、今回はそうした兆候は確認されていない。
同氏らはレポートの中で、「好条件がそろった局面ほど、ビットコインコミュニティは自ら自信喪失の危機を作り出す傾向がある」と指摘。
「何かが破綻したわけでも、隠れた負債が露呈したわけでもない。ただ、メディアが再びビットコインの死亡記事を書き始めただけだ」と述べ、市場の悲観論が自己増殖的に拡大している可能性を示唆した。
つまり、足元の調整はセンチメント主導であり、ファンダメンタルズ自体は依然として強固だという見立てだ。
2026年のビットコイン15万ドル予測は維持
市場の一部では、資金がAI関連株へ流出していることや、量子コンピューターの発展がビットコインの暗号技術を無効化するとの懸念が取り沙汰されている。
しかし、バーンスタインはこうした弱気ナラティブを明確に否定する。
同社は、ビットコインが依然として安全資産ではなく、流動性に敏感なリスク資産として扱われている点を指摘。
高金利環境下では、短期的にAI株や金(ゴールド)に資金が向かうのは自然な動きに過ぎないとした。
また、量子コンピューターの脅威についても、ビットコインキラーと呼ぶのは時期尚早であり、実際の技術進展やアップグレードの道筋を無視した議論だと退けた。
仮に暗号資産(仮想通貨)への脅威が顕在化する場合でも、それはビットコイン固有の問題ではなく、既存の銀行システム全体が直面する共通の課題になるという。
こうした見解を踏まえ、バーンスタインは2026年の目標価格として掲げる15万ドルの予測を据え置いた。
仮想通貨に友好的な米政権の存在や、現物ビットコインETFへの堅調な資金流入、企業の財務戦略としての採用拡大など、長期的な採用シナリオは損なわれていないとしている。
【ビットコインテクニカル分析】長期トレンド崩壊、6万ドル防衛戦の行方
2026年の幕開けとともに、ビットコイン価格は一時的なリバウンドしたが、現状は弱気派が主導権を掌握する展開へとシフトしている。
テクニカルの観点から、週足および日足チャートに基づき、今後の価格シナリオを紐解く。
週足分析:長期トレンドの構造的崩壊

出典:TradingView BTC/USD 週足(2022年~現在まで)
週足チャートにおける最大の懸念材料は、長らく相場を支えてきた上昇トレンド構造の崩壊だ。
2023年秋に形成された20週・100週移動平均線(MA)のゴールデンクロスは、強気サイクルの象徴として機能してきた。
しかし、大局的な防衛ラインとして機能していた100週MAを明確に下抜けており、その上昇圧力は完全に枯渇したと言わざるを得ない。
これは単なる調整局面(押し目)の範疇を超え、市場の地合いが根本から悪化したことを示す決定的なシグナルだ。
このテクニカル上の破損を契機に、市場センチメントは急速に冷却化。
直近2週間では大陰線が連続し、8万6000ドル台から一時6万ドル台へと、30%を超える急落を記録した。
RSI(相対力指数)も28付近まで低下しており、売られ過ぎ水準にあるものの、依然として下値模索の展開が警戒される。
日足分析:6万ドル防衛と幾重にもなる抵抗帯

出典:TradingView BTC/USD 日足(2025年4月~現在まで)
視点を短期の日足チャートに移すと、事態の深刻さはより鮮明となる。
心理的節目であった8万ドルの陥落は、投資家心理に致命的なダメージを与え、価格は2024年10月水準である6万ドル近辺まで押し戻された。
足元では7万ドル台まで自律反発を見せているものの、現在は6万~7万ドルのサポートゾーンの強度が試される正念場にある。
売り圧力は依然として根強く、予断を許さない。
本格的なトレンド転換、すなわち強気相場への回帰には、上値に重くのしかかるレジスタンスの突破が不可欠だ。
具体的には、まず7万ドル台での価格定着、次いで心理的節目である8万ドルの奪還が必要となる。
さらにその上、現在9万ドル付近で推移する100日移動平均線という強力な抵抗帯をブレイクしない限り、支配的な下落トレンドを払拭することは困難であると分析する。
ビットコイン相場展望の要点
- 長期トレンドの転換:週足レベルで100週移動平均線を割り込み、上昇トレンドの構造が崩壊。調整局面から本格的な弱気相場入りを示唆している。
- 直近の急落:8万6000ドル台から6万ドル台への30%超の急落が発生し、市場心理は極めて悪化している。
- 重要な価格帯: 当面の焦点は6万~7万ドルのサポート維持。本格回復には9万ドル付近の100日MA突破が必須条件となる。