2/12ビットコイン価格分析|7万ドル上値重くじり安、今後の展開は?

ビットコイン(BTC)価格は12日、6万6000~6万7000ドルのレンジで推移している。
前日比で約3~4%下落し、年初来では21%超の調整となった。
直近では約16カ月ぶりとなる6万ドル近辺まで急落し、2025年10月に記録した史上最高値12万6000ドルからは50%超下落した水準にある。
方向感を欠く足元の相場は、投機色の強い局面から機関投資家の比重が高まる市場環境への移行過程にあることを示している。
米雇用統計の好調とFRB政策修正がビットコインの重荷に
ビットコインの上値を抑える主因は、予想を上回る米労働市場の底堅さと、それに伴うFRB(連邦準備制度理事会)の政策金利見通しの修正だ。
1月の米非農業部門雇用者数は市場予想の5万5000人を大きく上回る13万人増となり、失業率も4.3%へ低下した。
この堅調な数字を受け、金利市場では3月の利下げ観測が急速に後退し、最初の利下げ時期は年半ば以降へと修正されている。
米10年債利回りが4.1〜4.2%台へ再浮上し、ドル指数も堅調さを維持する中、金利を生まないBTCにとっては資金流出圧力が強まる形となった。
現状のマクロ環境は「緩和を急ぐ必要がないほど良好」であり、リスク資産への積極的な資金流入を促す状況にはない。
また、雇用の内訳がヘルスケア関連に偏っている点や、賃金上昇率の鈍化も確認されており、個人消費者の余力は限定的だ。
株式市場(S&P 500等)の軟調さとも連動し、投資家のリスク許容度は低下している。
ビットコイン調整局面と投資主体の変化
市場構造の観点からは、4年周期の半減期サイクルにおける調整局面の最中にあると言える。
2025年10月のピーク(12万6000ドル超)以降、市場は過剰なレバレッジの解消と価格調整のプロセスを進めている。
今回の下落に特異なトリガーはなく、ETFを含む機関投資家の行動変容が背景にある。
現在の主要な投資主体は、かつてのような盲目的な長期保有ではなく、マクロ指標やボラティリティに応じて淡々とポジション調整を行う傾向が強い。
これはビットコインが単なる投機対象から、ポートフォリオの一部として管理される資産クラスへ移行していることを示唆している。
イーサリアム(ETH)や主要アルトコインの弱含みも、市場全体のリスク回避姿勢を裏付けるものだ。
当面は6万ドルのサポートラインが維持されるかが焦点となり、マクロ経済データを睨みながらの神経質な展開が続くだろう。
【ビットコイン相場分析】長期トレンドの崩壊と6万ドル攻防
2026年の幕開けこそ一時的なリバウンドを見せたビットコインだが、現状は完全に弱気派が主導権を掌握する展開へとシフトした。
テクニカルの観点から、週足および日足チャートに基づき、今後の価格シナリオを紐解く。
週足:100週MA割れで強気サイクル決壊

出典:TradingView BTC/USD 週足(2022年~現在まで)
週足チャートにおける最大の懸念材料は、長らく相場を支えてきた上昇トレンド構造の崩壊だ。
2023年秋以降、強気サイクルの象徴として機能してきた100週移動平均線(MA)を明確に下抜けた事実は極めて重い。
これまで大局的な防衛ラインとして機能していたサポートの決壊は、今回の一連の動きが単なる押し目の範疇を超え、市場の地合いが根本から悪化したことを示す決定的なシグナルだ。
このテクニカル上のイベントを契機に、市場センチメントは急速に冷却化している。直近では8万6000ドル台から一時6万ドル台へと、30%を超える急落を記録した。
RSI(相対力指数)は売られ過ぎの水準を示唆しているものの、トレンドの勢いは依然として下向きであり、安易な底打ちは期待できない状況だ。
日足:8万ドル陥落と厚いレジスタンス帯

出典:TradingView BTC/USD 日足(2025年4月~現在まで)
視点を短期の日足チャートに移すと、上値の重さがより鮮明となる。
心理的節目であった8万ドルの陥落は投資家心理に致命的なダメージを与え、価格は2024年10月水準である6万ドル近辺まで押し戻された。
足元では7万ドル台への自律反発を試みる場面も見られたが、戻り待ちの売り圧力は根強く、再びジリジリと値を下げる展開が続いている。
本格的なトレンド転換、すなわち強気相場への回帰には、頭上に重くのしかかるレジスタンスの突破が不可欠だ。
具体的には、まず7万ドル台での価格定着、次いで心理的節目である8万ドルの奪還が必要となる。
さらにその上、現在8万8000ドル付近で推移する100日移動平均線という強力な抵抗帯をブレイクしない限り、支配的な下落トレンドを払拭することは困難だ。
今後のビットコイン相場の展望と要点
- 長期トレンドの崩壊:週足レベルでの100週MA割れは、上昇トレンドの終了と構造的な弱気相場入りを示唆している。
- 6万ドルが最終防衛線:8万ドル陥落後のセンチメントは悪化しており、当面は6万ドル近辺のサポートを守れるかが焦点となる。
- 上値抵抗の厚さ:強気転換には7万ドル、8万ドル、そして8万8000ドル(100日MA)という複数の壁を突破する必要があり、道のりは険しい。