ストラテジー社、ビットコイン売却は「最終手段」と強調

ストラテジー社は11月30日、保有するビットコイン(BTC)の売却方針について、極めて限定的な条件でのみ検討する姿勢を明らかにした。
同社のフォン・レCEOは、現在ビットコインを売却する計画はないと強調している。
ただし、純資産価値(mNAV)が1を下回り、かつ資本調達が困難になった場合に限り、株主価値を守るための技術的な売却を行う可能性があるという。
これはあくまで「最後の手段」であり、長期保有の戦略に変更はない。
65万BTCに迫る保有量と長期展望
ストラテジー社のビットコイン保有量は11月30日時点で64万9870BTCに達した。平均取得単価は7万4433ドルで、総取得額は483億7200万ドルに上る。
同社は株式の発行や優先株などの金融商品を駆使し、積極的な購入資金を調達している。
同社のマイケル・セイラー会長は、ビットコインに対して強気な姿勢を崩していない。
同氏は「2035年までにビットコインは金(ゴールド)を超える資産クラスになる」と予測している。
また、2035年には全ビットコインの99%が採掘済みになると指摘し、希少性が高まる前の取得が重要であると説いた。
独自の資本戦略と投資家の選択肢
ストラテジー社は、投資家のリスク許容度に応じた多様な投資手段を提供している。
セイラー氏は、パフォーマンスを求めるならMSTR株のような株式を、カウンターパーティリスクを避けたいなら直接ビットコインを購入すべきだと説明する。
さらに、新たな資金調達手段として優先株「STRC」などが活用されている。
STRCは1億7500万ドル規模で取引され、セイラー氏はこれを「今世紀で最も成功した優先株」と評した。
この仕組みにより、既存株主の希薄化を抑えつつ資金を調達できる。
同氏は、ビットコインが今後20年間で年率約30%上昇すると予測しており、株主はその恩恵を受けられる構造になっているという。
また、市場のボラティリティ(価格変動率)についても言及があった。
ビットコインの変動率が「45」であるのに対し、ストラテジー株は「65」と高い一方、STRCは「7」と低く抑えられている。
元本保全や低変動を好む層にはSTRCのような信用商品を、変動を受け入れて利益を狙う層には株式を推奨するなど、幅広いニーズに対応する構えだ。
このような企業戦略は、仮想通貨投資に関心を持つ層にとって新たな選択肢となるだろう。
一方で、セイラー氏が述べたようにリスクを避けるためには、ビットコイン買い方を正しく理解し、現物を保有するのも一つの手だ。