ソニー銀行子会社、米国で仮想通貨銀行の設立を申請

ソニー銀行の子会社であるConnectia Trustは、米国通貨監督庁に対し、暗号資産(仮想通貨)専門銀行として運営するための国法信託銀行の設立許可を申請した。
親会社のソニーグループによる米国デジタル資産市場への戦略的参入として注目を集めている。
申請が承認すると、米ドルに連動するステーブルコインの発行、関連する準備資産の管理、規制準拠のデジタル資産カストディサービスの提供が可能になる。
同社は日本国内での円建てステーブルコイン実証実験で得た知見を活用し、米国市場での事業拡大を計画している。
規制明確化と市場の需要が後押し
今回の申請は、最近可決されたGENIUS法により、米国内のステーブルコイン運営に関する規制枠組みが明確化されたことを背景にしている。
市場では、USDCやUSDTに代わる、規制に準拠した新たなステーブルコインソリューションに対する機関投資家の需要が高まっていると分析されている。
Connectia Trustは、Stripe、Coinbase、Paxos、Circleといった競合と並び、OCCへの申請組として米国市場へ参入する。
金融市場の報告では、2025年第3四半期には約123億ドル(約1兆8696億円)が仮想通貨関連の資金調達に投じられており、参入タイミングとしても戦略的だ。
さらに、ソニーが伝統的な金融分野で築き上げてきた信頼性は、機関投資家からの採用を促進する強力な武器になるとみられる。
日本国内で培ったブロックチェーン実験の経験を活かし、仮想通貨ネイティブ企業との差別化を図る構えだ。
既存ステーブルコイン市場への挑戦
Connectia Trustの戦略には、厳格な規制基準を満たしつつ伝統的な銀行インフラと統合する、コンプライアンス・テクノロジーモデルの開発が含まれている。
当初は国際決済ソリューションと機関投資家向けデジタル資産管理サービスに焦点を当てる方針だ。
特にBastionのホワイトラベル・ステーブルコイン・プラットフォームを活用し、中小企業向けのサービス展開にも注力する予定。
市場アナリストは、ソニーのブランド力と金融ネットワークを背景に、USDCやUSDTが優位に立つ既存市場でシェアを奪う可能性を指摘している。
金融×Web3の融合に向けた一歩
今回のOCCへの設立許可申請は、Stripeに続き、2025年10月に受理された3件目の主要信託銀行申請である。
機関投資家による規制準拠型の仮想通貨ウォレットやインフラへの関心の高まりを反映している。
承認には数ヶ月を要するとみられているが、その間にConnectia Trustは、準備資産の管理体制や包括的なセキュリティプロトコルを証明する必要がある。
ソニー銀行グループのデジタル資産戦略は、金融とブロックチェーンの融合を象徴する事例として業界の注目を集めている。