コンヴァノ、200億円規模のビットコイン購入を決議

ネイルサロン事業を手がけるコンヴァノは8日、取締役会で総額200億円相当のビットコイン(BTC)の購入を決議した。
この決定は、同社が掲げる「Convano 21,000 Bitcoin財務補完計画」の第一段階に位置づけられ、2027年3月までに21,000BTCの長期保有を目指す。
財務戦略の転換、200億円規模のビットコイン購入へ
コンヴァノは今回の暗号資産(仮想通貨)購入の理由について、マクロ経済情勢や事業とのシナジー、財務戦略上の考慮などを総合的に判断した結果だと説明した。
購入は市場の状況を注視しながら進められ、2025年11月30日までに完了する予定だ。
同社は8月初旬に「Convano 21,000 Bitcoin財務補完計画」を発表しており、今回の200億円の購入はその第一歩となる。
8月中旬には、当時のビットコイン保有量が約165BTCであることを明らかにしており、大幅な追加投資となる。
計画の資金を確保するため、同社は8月に2度の普通株式発行も実施し、このうち20億円がビットコインの取得に充てられる計画だった。
市場の反応と背景
コンヴァノのビットコイン購入発表は市場に大きな反響を呼んだ。同社の株価は8日から9日にかけてストップ高となり、投資家からの強い関心を示した。
また、東京証券取引所が信用取引の臨時措置を解除したことも、市場の動きを後押しした。
近年、日本円の変動やインフレといったマクロ経済への懸念から、日本の複数の企業が財務戦略の一環としてビットコインを組み入れる動きが活発化している。
コンヴァノも今回の購入を投機的な目的ではなく、長期的な財務の安定化を図る「財務補完」と位置づけている。
この流れは、メタプラネットなどビットコインをバランスシートに組み入れた日本企業の先例に続くもので、企業の財務戦略における仮想通貨投資が新たな選択肢となりつつあることを示している。