著名投資家支援のBullish、米国でIPO申請|評価額42億ドル

仮想通貨取引所
暗号資産ジャーナリスト
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著名投資家ピーター・ティール氏が支援する暗号資産(仮想通貨)取引所のBullishは4日、米SECにIPOを申請した

最大約925億円調達、メディア事業も展開

申請書類によると、同社は2030万株を1株あたり28ドルから31ドルの価格帯で発行し、5億6800万ドルから6億2900万ドルの調達を目指す。

これにより、企業評価額は最大で42億ドルに達すると見込まれている。

Bullishは主に機関投資家を対象としたデジタル資産プラットフォームを運営し、米国を除く世界50以上の法域でサービスを提供している。

同社は2万4000BTC、1万2600ETH、さらに4億1800万ドルを超える現金など、潤沢な流動資産を保有する。

また、2023年11月には大手仮想通貨メディアCoinDeskを7260万ドルで買収しており、メディア事業も手掛けている。

IPOは早ければ8月12日にも取引が開始される。

規制環境の変化と機関投資家の需要が後押し

Bullishは2021年にも評価額90億ドルでの特別買収目的会社との合併を計画したが、当時は規制上の課題から断念していた。

しかし、トランプ政権下でステーブルコインの初期規制を導入するGENIUS法が可決されるなど、政策の好転が今回のIPO計画を後押しした形だ。

今回のIPOでは、機関投資家からの強い信頼がうかがえる。

世界最大の資産運用会社ブラックロックやアークインベストメント・マネジメントの運用口座が、IPO価格で最大2億ドルの株式を購入する意向を示している。

最近では、ステーブルコイン発行企業サークルのニューヨーク証券取引所への上場が成功を収めている。

こうした市場の好況もBullishの決定に影響を与えた。

同社は調達した資金の一部を、サークルなどが発行する米ドル建てステーブルコインに転換する計画も明らかにしている。

BullishのCEOは、ニューヨーク証券取引所の元社長であるトーマス・ファーリー氏が務めており、その手腕にも注目が集まる。

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