ドージコイン下落継続｜チャート分析で読む年末戦略・2026年展望

ドージコイン（DOGE）の価格は23日、0.13ドル前後で推移し、月間では約11％の下落を記録した。

年初来では60％超の損失となっており、市場全体の弱含みの中で目立つ動きとなった。

ドージコイン、季節的クラッシュの再来か

ドージコイン下落の背景には、マクロ経済から需給構造に至るまで、複合的な要因が絡み合っている。

まずマクロ環境においては、FRB（連邦準備制度理事会）が利下げ実施後に示した慎重なガイダンスが、市場全体のリスクオフ心理を増幅させた。

これに加え、ドージコイン・コミュニティ内部での意見対立が売り圧力を助長しており、こうした不透明感がトレーダーの回避姿勢を強め、DOGEを含むミームコインセクター全体への資金流入を阻害している。

さらに、歴史的な価格サイクルもこの軟調地合いを裏付ける。

11月に記録した21.3%の大幅下落に続き、12月も同様の調整パターンを踏襲しており、過去のデータに見られる「年末の季節的なクラッシュ傾向」が顕在化した形だ。

個別材料に目を向けても、イーロン・マスク氏に関連する政府効率化省（D.O.G.E）設立を巡るハイプは、年初こそ一時的な価格上昇を誘発したものの、期待は既に剥落。

材料出尽くしによる短期的な失望売りを招く結果となった。

需給面での懸念も根深い。

機関投資家のセンチメント悪化を反映し、DOGE現物ETFへの資金流入は12月10日以降、完全に停止している。これが市場流動性の低下を加速させる主要因となった。

オンチェーンデータにおいても、大口投資家（クジラ）の活動は過去4週間にわたり沈静化しており、相場を牽引する主導不在の中で、価格は方向感を欠くレンジ推移を余儀なくされる公算が大きい。

こうした一連のダイナミクスは、ミームコイン特有の脆弱性と高いボラティリティを改めて浮き彫りにしており、投資家には極めて慎重なポジション管理が求められる局面が続いている。

ドージコインの年末価格見通し：反転の鍵は0.156ドルの攻略にあり

出典：TradingView DOGE/USD 日足（2025年5月～現在まで）

2025年後半のドージコイン相場は、7月の商い急増に伴う急騰劇を経て、9月には一時0.30ドルの高値を記録するなど、ミームコイン特有の爆発力を見せつけた。

しかし、10月初旬の仮想通貨市場全体の調整局面を境に、そのモメンタムは急速に失速している。

現在の日足チャートを分析すると、弱気トレンドへの転換点が明確に見て取れる。

10月中旬、短期トレンドを示す20日移動平均線が、中長期の100日移動平均線を下抜けるデッドクロスが示現。

これを決定打として短期的な下落トレンドが鮮明化し、高値・安値を共に切り下げる典型的な調整パターンが形成された。

足元の価格推移は0.12ドルから0.156ドルのレンジ内に収斂しているものの、依然として20日移動平均線が強力なレジスタンスとして機能しており、上昇圧力は抑制されたままだ。

相対力指数（RSI）も42近辺で推移し、中立的な領域にある。

売られ過ぎの水準には達していないため、テクニカル的な自律反発の期待値も低く、市場は方向感を模索する展開が続いている。

今後の焦点は一点、年末までに日足の実体ベースで0.156ドルのレジスタンスラインを明確にブレイクできるか否かにある。

現状の膠着状態を打破するには、この水準の攻略が不可欠だ。

仮にここを突破し、サポートへの転換を確認できれば、2026年の年明けには0.18ドルへの上昇が視野に入る。

さらには、心理的節目である0.20ドルへの回復シナリオも現実味を帯びてくるだろう。

逆に、この壁に跳ね返され続ければ、調整局面の長期化は避けられない情勢だ。

DOGE停滞の裏で起きるミームコインの変質

ドージコインが資金流入の停滞でレンジ相場にとどまる中、ミームコイン市場の潮流は変化しつつある。

犬系コインの人気は依然として高いものの、投資家が求めるのは複雑なジョークではなく、一目で理解できる圧倒的なインパクトだ。

この潮流に乗り、停滞する王者を尻目に台頭したのがMaxi Doge（MAXI）だ。

体重240ポンドの筋肉質な柴犬をマスコットに据えた同プロジェクトは、視覚的なインパクトとプロジェクトの強さへのこだわりを象徴している。

プレセール段階ですでに435万ドル（約6億8200万円）を調達しており、市場がこうした極端なわかりやすさと誠実さに飢えていることを裏付けている。

MAXIの特徴はブランディングだけにとどまらない。

従来型の受動的スタイルを捨て、調達資金を積極的にマーケティングに投入する能動的な流通戦略を採用。

また、Coinsultなどによる監査を経たスマートコントラクト上では、現在71％という動的APY（年間収益率）を提供し、インカムゲインを求める層も取り込んでいる。

DOGEが0.156ドルの節目に挑む中、より俊敏で筋肉質な次世代犬系コインとして、MAXIは停滞する市場に新たな活力をもたらす可能性を秘める。

さらに、プレセールではステージ進行に応じてトークン価格が自動上昇する設計となっており、早期参入自体が優位性につながる仕組みだ。

現在の0.0002745ドルという価格帯は、将来の成長を見据えた投資機会として注目される。

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