自民党Web3.0推進議員、デジタル相に｜平将明氏の初入閣

自民党は30日、新たな役員人事を決定した。その中で、デジタル大臣に平将明議員を起用する方向で最終調整が進められている。

平議員は自民党のWeb3.0プロジェクトチームの座長を務めており、デジタル政策に精通していることから、この重要ポストへの起用が注目されている。

Web3推進と税制改革への取り組み

平将明議員は、これまでデジタル社会推進本部の活動を通じて、Web3.0やNFT、暗号資産（仮想通貨）などの新技術の推進に力を入れてきた。

4月には、自民党デジタル社会推進本部Web3.0PTの座長として「web3ホワイトペーパー2024」を発表し、具体的な政策提言を行っている。

私が座長を務める、3つのプロジェクトチーム(PT)でまとめたホワイトペーパー/提言を一覧にてご紹介します。

フュージョンエネルギーについて、各国での取り組みの加速化やスタートアップ企業の隆盛などを受け、今年２月にPTを立ち上げ、開発目標を前倒しするなど初めての提言書をまとめました。…

— 平将明（たいらまさあき/Taira Masaaki） (@TAIRAMASAAKI) September 14, 2024

このホワイトペーパーでは、「Nippon Nexus: Weaving the web3 Era」というテーマのもと、日本をWeb3.0のフロンティアにするための戦略が提示されている。

特に注目すべき点は、ブロックチェーン技術を社会基盤として位置づけ、AI、IoT、メタバースなどの技術との連携を視野に入れた「Society 5.0」の実現を目指していることだ。

また、自民党の新総裁に選出された石破茂氏も、「地方創生2.0」政策の一環としてブロックチェーンやNFTの活用を掲げている。

石破氏は「ブロックチェーン技術・NFT等を活用し、食や観光体験等地域の持つ多様なアナログの価値を世界価格に引き直し最大化します」と述べており、平議員の政策との連携が期待される。

仮想通貨税制改革案の具体的内容

平議員らが提案する税制改革案の主な内容は以下の通りである。

• 仮想通貨取引による損益を申告分離課税の対象に（税率20%）
• 損失の繰越控除を認める（翌年以降3年間）
• 仮想通貨同士の交換による損益を非課税に
• 仮想通貨デリバティブ取引も申告分離課税の対象に

これらの改革案により、日本の仮想通貨市場が活性化し、国際競争力が高まることが期待されている。また、個人投資家やスタートアップ企業の参入障壁が低くなり、新たな金融商品の開発も促進される可能性がある。

Web3.0時代の社会基盤整備に向けて

平将明議員のデジタル大臣就任は、日本のデジタル政策に大きな変革をもたらす可能性がある。

Web3.0技術の推進と仮想通貨税制の改革により、日本がグローバルなデジタル経済の中心地となることが期待されている。

特に、ホワイトペーパーで示された以下の点に注目が集まっている。

• パーミッションレス型ステーブルコインの流通促進
• DAOの活用促進のための法整備
• Web3.0ビジネスの監査機会確保
• 安心安全な利用環境の整備
• 自治体のWeb3.0プロジェクト支援

これらの取り組みにより、日本のデジタル経済が活性化し、新たな投資や雇用が生まれることが期待される。また、「Society 5.0」の実現に向けて、Web3.0、メタバース、AIなどの分野横断的な検討を進めることも提言されている。

デジタル経済の未来への影響

平将明議員のデジタル大臣就任と「web3ホワイトペーパー2024」の実現は、日本のデジタル経済に多面的な影響を与える可能性がある。仮想通貨税制の改革により日本の仮想通貨市場の国際競争力が高まり、海外からの投資を呼び込むことが期待される。

同時に、Web3.0技術の推進は新たなビジネスモデルやサービスの創出を促し、NFTやDAOを活用した革新的な経済活動が生まれる可能性がある。

さらに、Web3.0関連の技術者育成や海外人材の誘致により、日本のデジタル人材の層が厚くなることも予想される。

地方創生の面では、石破新総裁の「地方創生2.0」政策と連携し、自治体のWeb3.0プロジェクト支援を通じて地域経済の活性化や新産業の創出が期待される。

加えて、日本が積極的にWeb3.0政策を推進することで、国際的な規制やルール形成においてもリーダーシップを発揮できる可能性がある。これらの変革により、日本のデジタル経済は新たな成長段階に入る可能性が高い。

平議員の就任が正式に決定すれば、日本のデジタル戦略がより具体的に示されることになるだろう。Web3.0や仮想通貨に関心を持つ投資家や企業からも、今後の政策動向に注目が集まる。