パンケーキスワップ、ステーブルコインUSD1の取引46%を独占

DEXのパンケーキスワップは6月30日、新ステーブルコインUSD1の取引高の46%を占めたことが明らかになった。
USD1は、トランプ氏関連企業World Liberty Financialが発行するステーブルコインだ。
6月時点で発行から約3ヶ月だが、急速に成長を遂げている。
主にバイナンス・スマートチェーン上で稼働しており、6月下旬には1日の取引高が13億6000万ドルを突破した。
この成長は、DeFi取引の基軸資産として採用されたことが背景にある。
パンケーキスワップが市場を牽引
バイナンス・スマートチェーンを基盤とする大手DEXのパンケーキスワップは、USD1取引の主要プラットフォームとなっている。
全体の取引高の46%を同取引所が占めている。
この優位性は、World Liberty Financialがバイナンス・スマートチェーンとの統合を戦略的に進めた結果だ。
バイナンス・スマートチェーンは、イーサリアム(ETH)と比較して取引手数料が安く、流動性が高いネットワークとして知られている。
World Liberty Financialはパンケーキスワップと提携し、USD1の普及促進キャンペーンを実施した。
これにより、DEXの既存ユーザー基盤と流動性プールを活用することに成功した。
データによると、USD1の取引の97.8%以上がバイナンス・スマートチェーン上で行われており、パンケーキスワップが取引の中心地となるのは自然な流れと言える。
規制整備と市場での役割
米国などでのステーブルコインに関する近年の法整備も、USD1への関心を高める追い風となった。
機関投資家や個人が、規制に準拠した代替資産として注目しているためだ。
CoinMarketCapのデータによると、6月29日から30日にかけての1日の取引高13億6000万ドルのうち、12億8000万ドルがDEXで取引された。
一方、中央集権型取引所での取引は7890万ドルに留まる。
また、USD1は57種類のミームコインペアの基軸通貨として機能している。
これは、バイナンス・スマートチェーン基盤プロジェクトにおける投機的な取引活動を支える役割を担っていることを示している。
World Liberty Financialは、持続的な需要に応えるため、USD1の追加発行を計画している。
現在の勢いを活用し、時価総額22億8000万ドルの地位を固める狙いだ。