メタマスクが新リワード報酬を開始|3000万ドル相当を配布

暗号資産(仮想通貨)ウォレットのメタマスクは5日、新たな報酬プログラム「メタマスク・リワード」の開始を発表した。
このプログラムの最初のシーズンでは、コンセンシスが開発したイーサリアムのレイヤー2ネットワーク「Linea」のネイティブトークン(LINEA)が3,000万ドル(約44億1,000万円)以上配布される計画だ。
コンセンシスは、この取り組みが「オンチェーンで構築された最大級の報酬イニシアチブの一つ」であると説明している。
投機的「ファーミング」を超えてメタマスクが「LINEA」トークンで利用を促進
この動きは、メタマスクとLineaの戦略的な連携を示すものであり、仮想通貨エコシステムにおいて、投機的な行動よりも積極的な参加を優先し、スケーラビリティの向上を目指す狙いがある。
メタマスクは、このリワードプログラムが単なるトークンの「ファーミング」ではないと強調している。
プログラムには、紹介報酬、メタマスクのステーブルコインであるmUSDのインセンティブ、パートナー限定の報酬、そしてLINEAトークンへのアクセスなどが含まれる。
同社は、これは「コミュニティに定期的に還元するための真の方法」であり、今後数週間で完全に展開されると述べた。
特に、長期的なメタマスク利用者には特別な利益が与えられることが明記されており、エコシステムへの貢献が報われる設計となっている。
この報酬プログラムは、将来発行される可能性のあるメタマスク独自のトークンとも「意義のある関連性を持つ」とされており、ウォレットのネイティブトークン発行への憶測と結びついている。
メタマスクとLINEAの戦略的連携、持続可能なエコシステム成長
メタマスク・リワードは、メタマスク、Linea、そしてDapDapが共同で立ち上げた分散型報酬プラットフォーム「Coinmunity Cashback」イニシアチブの一環でもある。
このプラットフォームは、メタマスクカードの利用者が現実世界での支出に対して最大9%のキャッシュバックを受けられる仕組みを提供する。
ユーザーはメタマスクのポートフォリオ画面から直接、対象となるトークンを請求できるため、参加が簡素化されている。
従来の報酬システムとは異なり、ステーブルコインやDeFiトークン、ミームコインといったオンチェーン資産をリワードとして活用する点が特徴だ。
コンセンシスは、このプログラムが短期的な流動性インセンティブに焦点を当てたものではなく、持続可能なエコシステムの成長を促進することを目的としていると強調した。
スワップやステーキングといったプラットフォームの拡張機能を通じた、意味のあるユーザーとの対話を育むことが、プログラムの主要な狙いである。