Lido創設者ら、ワールドコインの競合サービス「Y」を計画か

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暗号資産ジャーナリスト
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分散型金融(DeFi)大手Lido Financeの共同創設者コンスタンチン・ロマシュク氏とヴァシリー・シャポバロフ氏らは18日、人間認証サービス「ワールドネットワーク(旧ワールドコイン)」の競合サービス「Y」の立ち上げ準備をしていることが分かった。

新サービスは、ユーザーのインターネット上の活動からデータを収集し、ユーザー自身が人間であることを識別するという。

この仕組みにより、プライバシーの侵害や詐欺のリスクに対処し、ワールドネットワークに対抗することを目指す。

虹彩認証を行うワールドネットワーク


ワールドネットワークとは、ChatGPTで知られる人工知能(AI)企業OpenAIのサム・アルトマンCEOが立ち上げたプロジェクトだ。

「Orb(オーブ)」と呼ばれる金属製の球体でユーザーの目の中にある虹彩をスキャンすることで、ユーザーは自身を人間であることを証明できる生体認証データ「World ID」を獲得できる。

同ID保有者は、暗号資産(仮想通貨)WLDの定期配布、ブロックチェーン処理の優遇、ワールドネットワーク上のアプリの利用などへのアクセスが可能となる。

同サービスの登録ユーザー数は、執筆時点で1500万人以上となっており、そのうち700万人ほどがID保有者となっている。

ワールドネットワークに対抗


ただし、ワールドネットワークには、プライバシーの侵害や詐欺のリスクが懸念されている。

具体的には、ユーザーがスキャン情報を売買し偽アカウントを作成できるブラックマーケットの急増やデータ管理体制の中央集権性などが議題に上がっている。

そのため、スペインやケニアなどのいくつかの国では、同サービスの使用が禁止されている。

一方新サービス「Y」は、ソーシャルメディアやブロックチェーン上の活動履歴からユーザーの認証を行う。また、特定のデータの正確性を証明できるツール「Ethereum Attestation Service」も使用。

このソーシャルグラフ基盤のデータを使った認証を行うことで、より精密なユーザーの人格判断が可能になるという。

スーパーアプリを構想


また新サービスは、単純なID検証だけでなく、ユーザーがデジタルIDを非公開で作成、管理、収益化できるようにする「Crypto SuperApp」の構築を計画している。

ただし、ワールドネットワークに対抗するには、世界1500万人を超えるユーザー数で差を詰める必要がある。

そのため、仮想通貨ユーザーおよびワールドネットワークやOpenAIユーザーを引き付ける戦略を実施する可能性が高いとされている。

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