JPモルガン、ETH投資会社ビットマインに1億200万ドル出資

JPモルガン・チェースは7日、SECに提出した13F-HR報告書で、ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズの株式197万4144株を保有していると明かした。
9月30日時点での保有額は約1億200万ドルに上る。
ビットマインはもともとビットコイン採掘企業だったが、2025年に戦略を転換し、企業向けのイーサリアム準備事業に特化した。
同社は現在324万ETH以上を保有しており、世界有数のイーサリアム保有組織となっている。
ビットマインによるETH蓄積戦略
ビットマインが保有する324万ETHは、イーサリアムの総供給量の約2.8%に相当する。
同社は流通供給量の最大5%までを蓄積する計画を掲げており、「世界最大のイーサリアム準備プロバイダー」としての地位を確立しつつある。
11月3日のコインデスクの報道では、同社が最近3億ドル相当の追加取得を行い、ETH保有額は137億ドル規模に達したとされる。
ティッカーBMNRで取引される同社は、採掘企業からの転換後もデジタル資産分野で存在感を拡大している。
JPモルガンのエクスポージャー戦略
JPモルガンの今回の保有開示は、暗号資産(仮想通貨)に対し、直接保有ではなく株式などの規制資産を通じてアクセスする機関投資家の動向を反映している。
また、ブラックロックのビットコインETF保有を64%増加させたと報じられており、資産ごとに異なるリスク管理アプローチを採用しているとみられる。
市場アナリストは「ETHを大量に保有する企業は流動性リスクを抱えており、大規模売却時のスリッページが株主価値を圧迫する可能性がある」と指摘する。
ビットマイン株は高い取引量を維持している。
ファンドストラットのデータによれば、10月3日時点で5日平均の1日あたり取引額は25億ドルに達し、米国株式全体で28位にランクされている。
ただし、JPモルガンの約1億200万ドルという投資額は、同行が保有するビットコインETFの規模と比較すると控えめである。
依然として慎重なリスク管理下でのエクスポージャー戦略であることがうかがえる。