日本初の円建てステーブルコインJPYC、発行7日で1億円突破

ステーブルコイン
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JPYC株式会社が発行する円建てステーブルコインJPYCの発行量が2日、1億円を突破した。

10月27日の発行開始から7日間での到達で、イーサリアム(ETH)、ポリゴン(POL)、アバランチ(AVAX)の3ブロックチェーンで展開。

総発行量は1億1503万円相当に達し、日本初の資金移動業型ステーブルコインとして市場の関心を集めている。

JPYCは資金決済法に基づく電子決済手段として発行され、1JPYCが常に1円の価値を保つよう設計されている。

裏付け資産は日本円の預貯金と国債により、発行残高の100%以上を保全する仕組みだ。

手数料の低いネットワークで利用活発

ブロックチェーン別の発行量は、ポリゴンが約5376万円で最多となった。

次いでアバランチが約3026万円、イーサリアムが約3100万円と続いている。

ポリゴンではホルダー数が2537アドレス、アバランチが962アドレス、イーサリアムが164アドレスに達した。

手数料が比較的低いネットワークで利用が広がっており、幅広い層への普及を促している。

発行と償還は専用プラットフォーム「JPYC EX」を通じて行われる。

マイナンバーカードによる本人確認後、銀行振込で日本円を入金すると、登録したウォレットアドレスにJPYCが発行される。

1回の発行は3000円以上、1日100万円までの制限がある。

ノンカストディ型で3年後に10兆円目標

JPYCの特徴は、利用者が自身のウォレットで資産を直接管理する「ノンカストディ型」モデルにある。

JPYC株式会社の岡部典孝代表取締役は、銀行や取引所と異なり顧客資産を預からないことで安全性を高め、手数料無料の送金を実現すると説明している。

同社は今後3年で10兆円規模の発行残高を目標に掲げている。

世界のステーブルコイン市場は現在約42兆円規模で、その98%以上が米ドル建てだ。

5年後には600兆円規模への成長が予測されており、JPYCは日本円建て暗号資産(仮想通貨)としての地位確立を目指している。

実店舗やEC決済、企業間精算、Web3ウォレット、法人会計システムなど、幅広い領域での連携が進んでいる。

電算システムが全国6万5000店超のコンビニ決済ネットワークでの活用を開発中のほか、ナッジ株式会社がクレジットカード代金のJPYC払いを導入予定だ。

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