【1/28イーサリアム価格分析】3000ドル回復も強弱材料が交錯

イーサリアム(ETH)の価格は28日、過去24時間比で3.2%以上の上昇を記録し、心理的節目となる3000ドルの大台を回復した。
この反発の背景には、企業による大規模なステーキング運用の成果発表が投資家心理を好転させたこと、および米国現物ETFへの資金流入が再開したことが挙げられる。
一方で、大口投資家による取引所への送金など警戒すべき動きも観測されており、強弱材料が交錯する展開となっている。
シャープリンク・ゲーミングがイーサリアム市場を牽引
今回の価格急騰の主たるトリガーとなったのは、シャープリンク・ゲーミングによるステーキング報酬に関する発表だ。
同社は過去1週間だけで465 ETHもの報酬を獲得したことを明らかにした。
2025年6月のイーサリアム・トレジャリー立ち上げ以降、同社が生み出した累積ステーキング報酬は1万2079 ETHに達しており、現在の市場価格換算で3600万ドルを超える規模となっている。
特筆すべきは、同社がバランスシート上に86万6262 ETHを保有する、世界第2位のイーサリアム企業ホルダーであるという事実だ。
この巨額の保有資産が着実に利益を生んでいる実態は、イーサリアムの資産としての魅力を再評価させる要因となった。
実際、この発表を受けて同社の株価も日中取引で3%上昇しており、株式市場と暗号資産(仮想通貨)市場の連動性が改めて確認された形だ。
企業の財務戦略としてイーサリアム運用が機能していることは、中長期的なファンダメンタルズにとって強力な支援材料となる。
イーサリアムETF資金流入再開と相反するデリスキングの予兆
需給面では、米国現物イーサリアムETFの動向に変化が見られた。
SoSoValueのデータによれば、米国の現物イーサリアムETFは4営業日連続の流出から一転、月曜日の取引で約1億1700万ドルの純流入を記録した。
特にフィデリティのFETHが単独で1億3,720万ドルを集め、相場を下支えした。
一方で、最大手ブラックロックのETHAからは資金が流出しており、機関投資家の間でも選好に明確な濃淡が出ている点は留意が必要だ。
しかし、現物ETFへの資金回帰とは裏腹に、市場の先行きに対する警戒感は拭えていない。
米国投資家のセンチメントを示す「Coinbaseプレミアム・インデックス」は過去1週間にわたりマイナス圏で推移しており、リスク回避(デリスキング)姿勢が支配的だ。
さらに、9年前にETHを取得した大口投資家が、保有する約13万5000 ETHを全額Geminiへ移動させたことも確認された。
これは潜在的な売り圧力として意識されており、3000ドル定着のためには、これら実需の売りを吸収できるだけの買い圧力が継続するかが焦点となる。
1/28イーサリアムテクニカル分析|現在はトレンド転換の分岐点
現在のイーサリアム相場は、長期的な調整局面から再び強気トレンドへと回帰できるか否かの重要な分岐点に位置している。テクニカル分析で、今後想定されるシナリオを紐解いていく。
週足分析:100週移動平均線の実体ブレイクがトレンド回帰条件

出典:TradingView ETH/USD 週足(2022年~現在まで)
週足チャートにおける最大の焦点は、100週移動平均線(MA)を巡る攻防が、中長期トレンドの行方を決定づけるという点だ。
振り返れば、2023年11月に確認された20週MAと100週MAのゴールデンクロス以降、このラインは長らく相場の下支えとして機能してきた。
しかし、2025年10月の急落局面でこのサポートラインを下方ブレイクしたことで、市場心理は一時急速に冷え込んだ。
2026年の年明け以降に見せている力強いリバウンドは、強気派の健在を示しているものの、本格的なトレンド転換を宣言するには時期尚早だ。
重要なのは、週末の確定足(終値)において、100週MAをローソク足の実体ベースで明確に上抜けられるかにある。
もし、ヒゲではなく実体での奪還に成功すれば、これまでの弱気シグナルは払拭され、中期トレンドは再び上昇基調へと回帰する公算が大きい。
週足RSI(相対力指数)も45近辺と過熱感のない水準で推移しており、上値余地は十分に温存されていると言える。
日足分析:3200ドル奪回が鍵

出典:TradingView ETH/USD 日足(2025年5月~現在まで)
昨年10月下旬に確認された20日MAと100日MAによるデッドクロスの影響は、現在も残存している。短期的には戻り売りが優勢な地合いと言えるだろう。
今後、上昇基調へ回帰するためには、大きく2つの段階を経る必要がある。
まずは心理的節目となる3000ドル台での足場固め、次いで100日移動平均線が控える3200ドル水準の明確なブレイクだ。
特に3200ドルの突破は、長期化する下落圧力を緩和させ、市場センチメントを好転させる重要な転換点となり得る。
RSIは47付近の中立水準にあり、方向感は定まっていないものの、同水準を上抜ければ、買いモメンタムが強まる展開も想定される。
今後のイーサリアム相場展望・要点
- 週足の焦点は確定足: 週末時点で100週MAを実体ベースで上抜けられるかが、中長期トレンド復活の転換点となる。
- 日足の重要レジスタンス: 3000ドルの定着を経て、3200ドル(100日MA)を突破できるかが、戻り売り圧力を打破するカギ。
- 過熱感なき上昇余地: 週足・日足ともにRSIは40台後半で推移しており、オシレーター系指標に過熱感は見られない。テクニカル的な上値余地は十分に残されている。