コインベースのBTC担保ローン、開始5ヶ月で融資額4億ドル突破

DeFi
暗号資産ライター
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暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースのBTC担保ローンは15日、融資残高が4億ドルを突破した。

1月16日のサービス開始から約5カ月での達成となる。

マックス・ブランズバーグ消費者製品責任者は、利用者の反応は良好で、ビットコイン(BTC)売却予定だった人が担保借り入れで投資継続できた事例もあると成果を強調した。

Morphoとの提携で実現した新融資モデル

コインベースのサービスは、同社のBaseネットワーク上で最大のレンディングプラットフォームであるMorphoとの提携を通じて提供されている。

利用者は保有するビットコインを担保として預け入れることで、ステーブルコインのUSDCを借り入れることができる。

手続きはコインベースアプリ内で完結し、所要時間は1分未満と非常に迅速だ。

預け入れられたビットコインは1対1の比率でCoinbase Wrapped Bitcoin(cbBTC)に変換され、Morphoのスマートコントラクトに移転される仕組みとなっている。

借り入れ上限は当初10万ドルだったが、4月30日に100万ドルまで拡大された。

税制メリットとリスクの両立

このサービスの最大の魅力は税制上のメリットだ。

ビットコインを売却することなく資金を調達できるため、売却時に発生するキャピタルゲイン税の先送りが可能となる。

コインベースも公式に「借り入れ取引を課税対象として扱わない」と明記している。

一方で、暗号資産特有のリスクも存在する。

担保価値と借入金額の比率が86%に達すると自動的に清算が執行され、4.38%のペナルティフィーが課される。

また、DeFiプラットフォーム特有の技術的リスクも考慮する必要がある。

DeFi市場全体の成長を牽引

Morphoの時価総額ロック60億ドルを超え、DeFiプラットフォームとして世界第12位の規模まで成長している。

コインベースとの提携発表後、Morphoの独自トークンは44%急騰し、過去最高値の4.11ドルを記録した。

コインベースにとって、このサービスは2023年11月に中止した従来の「Borrow」プログラムに続く2度目のビットコイン融資事業への挑戦となる。

同社は今後、ビットコイン以外の仮想通貨も担保対象に追加する計画を示している。

サービスは現在、ニューヨーク州を除く全米で利用可能で、今後他国への展開も予定している。

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