カナリーキャピタル、米デラウェア州にSUI ETF設立を申請

資産運用会社Canary Capital （カナリー・キャピタル）は6日、米デラウェア州に「Canary Sui ETF」という名称の法人を登録した。

この動きはSuiネットワークの仮想通貨スイ（SUI）に連動する上場投資信託（ETF）の設立準備段階とみられる。

今回の登録は、カナリー・キャピタルが米国証券取引委員会（SEC）にS-1登録届出書（新規株式公開時に提出する書類）の提出準備として行われた。

SUI ETFの設立を目指す今回の動きは業界初とされ、同社がこの分野でリーダー的地位を確立する可能性がある。

複数の仮想通貨ETFを視野に

カナリー・キャピタルはSUI以外にも、アクセラー（AXL）、ヘデラ（HBAR）、ライトコイン（LTC）、ソラナ（SOL）、リップル（XRP）など複数の仮想通貨を対象としたETFの検討を進めている。

ETF設立には、上場予定の取引所と共同してSECにS-1フォーム（新規株式公開申請書）と19b-4申請書（取引所ルール変更申請書）を提出する必要がある。

承認の行方は規制上の障壁を克服するかどうかにかかっており、特にSUIが証券と分類されるかが焦点だ。

ビットコインETFやイーサリアム（ETH）などの仮想通貨ETFが市場に与えた影響を踏まえると、SUI ETF承認によりSUIの流動性と時価総額が増加する可能性が高い。 従来型投資家と仮想通貨投資家双方に新たな投資手段を提供することになるためだ。

トランプ支援プロジェクトとの連携も追い風に

最近、Suiネットワークとワールド・リバティ・フィナンシャル（WLFI）とのパートナーシップが発表された。

WLFIはドナルド・トランプ大統領を支援するプロジェクトであり、この提携によりSUIの市場地位が強化される見込みだ。

ETF申請とパートナーシップ発表を受け、SUIの価格は上昇傾向にある。 現在は約2.8ドル（約414円）前後で取引され、取引量も増加しているため、投資家の注目が高い。 アナリストらは、ETFが承認され市場環境が良好な場合、SUIの価格が最大7.2ドル（約1065円）まで上昇する可能性があると示唆している。

ただし、市場の変動性や規制の不確実性など、機関投資家の信頼に影響する課題も残されている。

仮想通貨業界では、ETF承認が一般投資家の資金流入を促進し、対象仮想通貨の価値上昇につながる傾向がある。 SUI ETFが実現すれば、Suiエコシステム全体の成長が一層加速する可能性がある。