カナダ年金基金、ストラテジー株取得でビットコイン間接保有

カナダ年金基金投資委員会(CPPIB)は17日、2025年第3四半期にストラテジー株のMSTRを新たに取得したことが、米証券取引委員会(SEC)への提出書類で明らかになった。
提出書類によると、CPPIBはこの期間にストラテジー株を39万3322株購入した。
この株式は四半期末時点で約1億2700万ドルの価値があったが、その後の株価下落により現在の評価額は約8000万ドルとなっている。
この動きは、ビットコイン BTC +1.17%への間接的なエクスポージャーを得るための戦略と見られている。
ストラテジーは2020年の戦略転換以来、貸借対照表に20万BTC以上を保有しており、事実上のビットコイン企業と化している。
なぜストラテジー株なのか
年金基金などの多くの機関投資家は、内部規定や規制の壁によりビットコインを直接保有することが困難だ。
そこで、SEC登録企業であるストラテジー株が、コンプライアンスを遵守しつつ市場参加を可能にする重要な代替手段として機能している。
同社株の最大の魅力は、企業負債を活用してビットコインを買い増すことによるレバレッジ効果にある。
実際、過去の上昇局面では現物ビットコインETFやビットコインそのものを上回るパフォーマンスを記録した。
この明確な戦略は、伝統的な金融の枠組みの中で仮想通貨へのエクスポージャーを求める投資家にとって極めて魅力的だ。
CPPIBの投資判断も、デジタル資産へポートフォリオを多様化させる世界的な潮流を反映しており、グロース・エクイティ戦略の再構築を進める中での象徴的な動きと言える。
機関投資家による仮想通貨採用の新たな一歩
世界有数の年金基金であるCPPIBの動きは、機関投資家による仮想通貨採用における重要なマイルストーンだ。
CPPIBは2026年度第2四半期で純資産約120兆円に達した。
予測を5年も前倒しで達成した巨大ファンドの決断は、市場に極めて大きなインパクトを与える。
今回のビットコインへの間接的な投資は、代替資産クラスへの多様化戦略を補完するものだ。
同基金はOpenAIへの出資など、AIを含む新興セクターへも積極的に進出している。
ストラテジー株の取得は、ビットコインが単なる投機対象ではなく、戦略的資産として機関投資家に受容されつつあることを示唆する。
この動きは、伝統的金融と仮想通貨の統合を加速させ、デジタル資産を長期的なポートフォリオに組み込む先進的な事例として注目される。