Bullish、ステーブルコインIPO完了|ソラナ・リップルも利用

アルトコイン
暗号資産ジャーナリスト
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最終更新日: 

ピーター・ティール氏が支援する暗号資産(仮想通貨)プラットフォームのBullishは19日、IPOで調達した11億5000万ドルの全額をステーブルコインで決済したことを明らかにした

これは米国で初めてステーブルコインによる資金調達を完了したIPOとなる。

同社株式はニューヨーク証券取引所に上場し、ティッカーシンボルBLSHで取引が開始された。

https://twitter.com/Bullish/status/1957774995041694066

伝統金融と融合するステーブルコインの可能性

従来のIPOでは法定通貨で決済されるが、Bullishは調達資金の100%を複数のステーブルコインで受け取った。

これはブロックチェーン技術が伝統的な資本市場へ統合される画期的な事例だ。

決済にはUSDCV、EURCV、PYUSD、RLUSDなど多様なステーブルコインが利用された。

これらの多くはソラナ(SOL)のブロックチェーン上で発行されており、高額な金融決済におけるソラナの役割の高まりを示している。

コインベースがこれらのステーブルコインの管理者を務める。

今回の歴史的なIPOは、いくつかの要因が後押しした。

ステーブルコインに関する規制の明確化が進み、機関投資家が安心して参加できる環境が整ったことが大きい。

また、現物ビットコイン(BTC)ETFの承認以降、機関投資家による暗号資産(仮想通貨)市場の採用が拡大し、市場環境も良好だった。

特にソラナブロックチェーンの高い処理能力と低い取引コストは、数十億ドル規模の決済を効率的に処理する上で不可欠な基盤を提供した。

Bullishのデビッド・ボナンノCFOは、ステーブルコインが国境を越えた効率的な送金の中核インフラであり、同社の長期的ビジョンに合致すると強調している。

この決済プロセスは、複数のブロックチェーン、ステーブルコイン発行体、伝統的な金融機関を連携させた。

業界観測筋は、デジタル資産企業が公開市場に参入するための新たな設計図だと評価している。

多様なブロックチェーンが支える新時代の資金調達

今回の決済には、リップル(XRP)レジャー上で発行されたRLUSDも含まれた。

米国のIPOでリップルのステーブルコインが使用されたのは初めてであり、XRPレジャーの機関投資家向け利用の拡大を裏付ける。

また、ソシエテ・ジェネラル・フォージのUSDCVやEURCVが加わったことで、欧州の銀行インフラが決済に組み込まれた。

これにより、ドル建てステーブルコインに加え、ユーロ建ての流動性が供給され、伝統的な銀行システムとトークン化された金融の架け橋となっている。

上場後のBullishの評価額は約131億6000万ドルに達し、仮想通貨ネイティブ企業に対する市場の認識が大きく変化したことを示している。

このIPO決済モデルは、他のデジタル資産企業が将来の資金調達で同様の手法を検討するきっかけになる。

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